今日は読書です。
本日はこちらの本。
『陽気なギャングは三つ数えろ』 伊坂幸太郎 祥伝社文庫
演説の達人響野、どんな嘘も見破る成瀬、天才スリ師久遠、正確な体内時計を持つ雪子の4人組は相変わらずの銀行強盗をやらかす。逃げる際に警備員の警棒が久遠の右腕にあたりけがをする。
十日後あるホテルで久遠は一人の男を救うがその人物は人を食い物にした記事を書くことを生きがいとしている記者の火尻という男だった。火尻はホテルに今人気絶頂のアイドル宝島沙耶が雲隠れしているという情報を得て下衆な記事を書こうとやってきたのだ。ところが久遠の怪我をみて、銀行強盗の一人が右腕に怪我をしてると言う情報が出回ってたためピンとくる。その日から響野、成瀬、雪子の周りで妙なことが起き始める。
火尻が久遠を銀行強盗と睨み、仲間を調べ上げていたのだ。
その火尻だが、賭け事をして多額の借金をかかえていた。自分の借金を帳消しにしてくれないと銀行強盗の記事を書くと脅され、4人は火尻の借金もみ消しに動くが・・・。
やっぱりこのシリーズは面白い。というより伊坂幸太郎さんが面白い。
今回も期待を裏切らなかった。
このシリーズでは3作目になるが前作から9年たってることから雪子の息子も
ホテルで働いている。
そのホテルで火尻が襲われる事件が起きたのだ。
しかし火尻は普段から人の不幸をネタにした記事ばかり書いており、火尻の
記事で自殺に追い込まれた人物が3人いた。火尻を襲ったのはその3人の
関係者ではないかと疑った4人は・・・。
そして火尻はどこまでも下衆野郎で自分の借金を帳消しにしないと
4人の銀行強盗の記事を出版社に持ち込むと脅す。自分たちの正体が世間に
バレるとまずいことから4人は借金の帳消しに動くが・・・。
さて、火尻を襲った人物は誰だったのか?4人は火尻の借金を帳消しに
できるのか?
評価は★4~5
テンポがよくて読みやすい。4人のキャラがやっぱり面白くていい。
今回は4人が主導権をにぎっているわけではなく、火尻に先手を打たれて
押され気味の4人が苦戦を強いられている。
だがそこがまた面白く先が気になって辞め時がわからなく
さくさくと読めてしまう作品になってます。
これまでの2作品も面白かった記憶があるが(内容は憶えてない(笑))、
今回のが一番痛快だったと思う。
ちなみに今回のがギャングシリーズ三作品めなため、タイトルに
三という字を入れたらしい。
その関連だが、2作品目のタイトルに日常と入っているが日常に
「に」という数字がはいってるは偶然らしい(笑)
伊坂ワールド全開なので、ファンの方はもちろん伊坂さん初めての方でも
楽しめると思います。