<渡邉side>
あの日から、夏休みの後わり間近である今も、友梨奈ちゃんは部活のない日は図書室に来てくれるようになった
実は友梨奈ちゃん、私があの日選んであげた本はその日の内に読み終わってしまったようで、新しい本を探しながら、沢山の本を読んでいる
元々、バスケの表彰等で知っていた友梨奈ちゃんが、本を好きになってくれるなんて嬉しい事この上ない
私が図書委員の仕事の合間に友梨奈ちゃんを見ると、必ずと言っていいほど目が合う
その度に私は微笑みかけるのだけど、友梨奈ちゃんは慌てて視線を本に落とす
まぁ、それは置いといて
夏休み前には廊下ですれ違ったりすると、
「渡邉先輩!」
と、笑顔で声をかけてくれる
もの凄く可愛い
そのおかげでいろんな話をする機会が増え、共通点が沢山ある事を知り、友梨奈ちゃんと打ち解けることが出来た
平手「先輩!今日のオススメは?」
今日も友梨奈ちゃんは図書室に来てくれて、いつものように私にオススメを聞いてきた
毎度毎度聞いてくるので、そろそろ私のオススメも底を尽きそうだ
渡邉「最近はー、これかなー」
私は1冊の本を取り出して、友梨奈ちゃんに渡した
友梨奈ちゃんはページをペラペラとめくった
その横顔はとても綺麗で年下とは思えないような雰囲気がある
平手「恋愛もの?今まであまり無かったのに最近多いですよねー」
渡邉「うん…ちょっと、ね」
まぁ、一応理由はある
<平手side>
平手「なになに、好きな人でも出来ました?まさか愛佳先輩?カッコイイですよねーあの先輩」
私は少し冗談混じりに聞いてみた
渡邉「愛佳は違うよ」
平手「え、愛佳はってことは、別にいるんですか?好きな人…」
渡邉「うん、いるよ」
全然気づかなかった…
私が先輩に1番近い人間だと思ってけど、
でも、そりゃあそうだよね、私が知ってる先輩が全てじゃないもんね
私が知らない内に、私の知らない先輩が私の知らない誰かに恋してただけ
ただ、それだけ…なのに
平手「…そっかー、先輩好きな人出来たのかー」
胸の奥が痛い、苦しい
ヤバい、涙出てきそう
そう思った私は、上を向いてあくびする振りをした
平手「ふわぁー…
先輩の恋、応援しますよ!」
思ってもないことが口から出てくる
なぜ?そんなの先輩に嫌われたくないから
渡邉「本当?
その子ね、凄く綺麗で可愛いの、それに、運動神経も良くて、頭のほうは…ちょっとおバカさんだけど、それもまた可愛くて、最近だと本も好きになってくれたみたいで、よく図書室でお喋りするんだ」
好きな人のことを喋る先輩は、生き生きとしていて、そんな先輩を見るのが辛い
平手「そうなんですか…いい人そうですね」
渡邉「うん…本当にいい子だよ、大好き」
平手「告白はいつするんですか?先輩なら可愛いし、絶対OK貰えますよ!」
本当は告白なんてして欲しくない
私と一緒に居て欲しい
たったそれだけを言い出す勇気は私にはない
渡邉「そっか、それなら告白してみよっかな…」
先輩がどんどん遠くへ行ってしまうような感覚
胸が締め付けられる
渡邉「友梨奈ちゃん、好きだよ」
平手「…え?」
渡邉「だからー、友梨奈ちゃんのことが好きなの」
平手「先輩、他に好きな人いるんじゃ…」
渡邉「誰も友梨奈ちゃんじゃないなんて言ってないでしょ?私が好きなのは友梨奈ちゃん」
先輩が私のこと…
私の気持ち、伝えなきゃ
平手「私も、私も先輩のこと好きです…!」
渡邉「うん、知ってる」
平手「え、なんで」
渡邉「だって、友梨奈ちゃん分かりやす過ぎるよ、ずっと私のこと見てるし、好きな人いるっていったときなんか、涙、あくびで隠したでしょ?」
あれ、バレてたのか、恥ずかしい…///
平手「あ、あれは…」
渡邉「隠さないでいいよ、私は嬉しかったから」
なんの恥ずかしげもなく、先輩はそう言ってくれた
先輩は、私にこんなにも真っ直ぐに思いを伝えてくれたのに、私は少しでも嫌われないように自分に嘘をついてた
平手「先輩…好きです、好き、大好きなんです」
私は先輩への想いが溢れ出してきて、先輩に抱きついて泣き出した
嬉しいはずなのに涙が止まらない
渡邉「うん、私も大好きだよ」
先輩は私の頬に、そっとキスをした
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いかがでしたか?
個人的には、凄い好きな系統の話が書けたのでとても満足しています笑笑
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