障害児者にとっての『電子機器(パソコンなど)の有効な利用方』とは?
8月に入って間もない頃でしたが、長女りんりんが通う支援学校で、
とても興味深い勉強会が開催されたので、りんりんを連れて参加して参りました
『デキルことを見つけよう、デキルことであそぼう』
~伝える意欲、伝わる喜びを~
テーマは、障がいを持つ子どもさんで、
・自分決める機会が与えられにくい
・自分で決められるのに、その表現方法が無い、または弱い
という方が、それぞれに合わせたコミュニケーション方法を、
スイッチ、パソコンなどの様々なツールを使って
自分の気持ちを伝える意欲が育つきっかけを探るということでした。
子ども達の興味に沿って、(先生自作の)ゲームソフト等で
『楽しく』 『遊びながら』 決める、伝える、意欲を養う練習ができるものであり、
親や学校の先生など、周囲の大人たちもまた、子どもの意思を上手に汲み取る練習になります。
りんりんもそうなのですが、自分から「こうしたい」という要望を訴えかけてくることは、
健常児のそれに比べれば極端に少なく、
何をどのように思い考えているのか、悲しく情けないことなのですが、
親の私でも十分に把握してあげられていません
今回のテーマで私が一番興味を持ったのは、
“コミュニケーションのツールとして、スイッチ、パソコンなどの使い方を学べる”
ということでした![]()
りんりんは重度の知的障がいがあり、
発達レベルは2歳3ヶ月の次女にとっくに追い越されてしまったので
もう何年も前から変わらない発達検査の結果の通り、まだ1歳児ぐらいなのだと思います。
ですが、幼い頃からスイッチ、パソコンなどの電子機器の扱いは驚くほど得意で
こればっかりは、全く教えていなくても、どんどん勝手に自分で習得してしまい
携帯電話の各機能など、私なんかよりもよっぽど詳しく、上手に使いこなして遊んでいます。
ちょうど1年前までは、パソコンを遊び道具にしていたのですが、
本人はインターネット(特にYouTube
)の検索がお気に入りで、
一度やりだしたら起床~就寝まで、食事も嫌がるぐらいに没頭していました。
「本人が好きな事を、思う存分やらせてあげたら?」という意見もあるのですが、
私は、今の時期には必要なことをもっとたくさん経験し、学ばなければならないのに、
それによって大変おろそかになってしまうのではないかと危惧していました。
そして、1年前の夏休み、とうとうパソコンを使用禁止にし、それ以来、家では全くさわらせていません。
すごく可哀想だったのですが、心を鬼にしています
ま、私の目を盗んで、ごくたまに触っているのは知っていますが
ですが、得意な事は、できることならその可能性を伸ばしてあげたいという想いは常にあり、
いつまでも触らせないでいることが、はたして本人の為になっているのか?私は間違っていないのか?
この1年、ず~っとその疑問が拭えずに悩み続けてきました。
時間の区切り、ケジメの概念が未だ理解できていない娘に
没頭していても癇癪を起こさずに中断できるスキルを身につけさせることは必須ですが
どんなにそれを教えようとしても上手に教えることができず、今もまだ思考錯誤の只中なのです。
だから、今回の勉強会は私の悩みにストライクであり、
そして、素晴らしいことに、疑問は解消されました
結論 : 『今はまだ、一人でパソコン等を触らせてはならない
』
ちょっと可哀想なのですが、先生のお考えはこうです・・・
あ
その前に、今回の講師の先生のご紹介を致します![]()
大阪府立堺支援学校 自立活動部専任教諭 小西順先生 です。
先生の「ことば」の自立活動の授業では、
『障がいのある児童生徒にコミュニケーションに対する意欲を育てる』ことを狙いとし、
『楽しい授業展開の中で、児童生徒との共有感、一体感を高めコミュニケーション力を高めること』
をポリシーとされています。(自己紹介文より一部抜粋)
要するに、言葉を持たない子ども達が、個々ができる動き(視線、身振り、絵カード等)を使って
コミュニケーションがとれるよう、スイッチやコンピューターなどの電子機器の活用方法を
具体的に考案されている、ということなのだと思います。(←どこか間違っていたらスミマセン
)
先生が考案されたソフトウェアは、なんと
文部科学大臣賞を受賞
されたすばらしいもので
先生のホームページからそのゲームソフトを試しで利用することもできます。
で、先生のお考えは・・・
パソコンなどの電子機器は、コミュニケーションのツールとしては大変に優秀で、
計り知れない可能性に満ち溢れてはいますが、
それは、あくまで『コミュニケーションのツール』として利用される場合である、ということです。
つまり、パソコンと個人の、1対1の単なる遊び道具として活用すると
りんりんのような子どもは、本人にとっては分かりづらくてしんどい事の多い人間関係からの
『現実逃避の場所』となってしまいがちである、ということ。
当たっています。まさに、その通り![]()
だから、パソコンを触らせる時は、他者と 『対話』 や 『やりとり』 が出来る形をとるべきであり、
やっぱり、「みんなで楽しくワイワイ言いながらパソコン(電子機器)を囲む」ことが理想なのです。
市販のゲーム機で例えたら、1人で遊ぶDSよりも、
テレビ画面を介して皆で遊べるWiiの方が理想的ということでした。
私も全く同感です。そして、私の疑問は晴れました
今のりんりんには、まだパソコンは早いんだなぁって。
でももちろん、iPadなどを利用して、表示画面を介してコミュニケーションを取れるお子さんは
それはとってもすばらしい事だし、最終的にはりんりんの目指すところでもあります。
でも、今、それを彼女に与えてしまうと、ただの暇つぶしツールになってしまうし、
正しい使い方を教えようにも、本人が興味を持たない事を「教える」ことは至難の業で、
パソコン同様、取り返しのつかないことになってしまい、また取り上げるはめになってしまいます![]()
勉強会に参加された子どもさん達は、
この日みなそれぞれの手段によってゲームを共に楽しみ
とても生き生きとした表情をされているように見えました![]()
スイッチを工夫すれば、誰でもカメラ
で写真を撮ることだって可能で、
重度の肢体不自由のお子さんの多くは、この日生まれて初めて自分の持てる手段で写真を撮り、
撮った画像が目の前の大きなスクリーンに映し出され、
自分の目で見て確認することができていました![]()
今回は、“自分のお母さんを撮る
”ということで、
初めてわが子に写真を撮ってもらったお母様達も、それはそれは嬉しそうで、
見ている私まで嬉しくて、ちょっとウルウルきちゃいました
電子機器は使い様によって、こんなにも素敵な事が起こるんだって、改めて実感させられました
『自己選択・自己決定』 がいかに大切か。。。
これからも、このことを決して忘れずに、りんりんに接していかなくてはならないと思いました
