重度心身障がい者の自律の条件とは
嬉しい時に笑顔が出せること
誰の世話にもなれること
親が子離れできること
以前ブログで紹介させて頂いた、家森百合子先生の講演から、
『感謝される子に育ててあげて・・・』 に引き続き、
どうしても皆さんにもお伝えしたい内容を、順次掲載させてもらおうと思っています。
今回は、『重度障がい者の自律の条件』 。
“ 誰の世話にもなれること ” 。 これは、非常に切実な問題です。
順番からいけば私たち親は、必ず子どもをおいて先立たなければなりません。
普通、『自立』 といえば、自活のことを指すのかもしれません。
就職し、収入を得、自分の生活を自分でできるようになるということ。
しかし、りんりんのような重度障がい者の『自律』 (自立 → 自律 であるという考え方) は、
家森先生がおっしゃった通り、“笑顔が出せること” “誰の世話にもなれること” に他ならないのでしょう。
そのための練習として先生は、なるべく早いうちからショートステイなどの福祉サービスを利用して
親と離れ、他人の世話になる練習をさせなさいとおっしゃいました。
ある親子の、とても胸が痛むお話を例えに挙げて・・・。
息子さんは重度の身体障が者で、お母さんと2人暮らし。
20年近く、ずっと一緒に過ごしてきた母と息子。
ある時お母さんは病気で入院し、手術を受けることになりました。
息子さんは、その時初めてお母さんと離れて施設に入所することになったのですが
家で、しかも何もかも把握しきっている母親としか過ごしたことのない息子さんは
極度の緊張で体が硬直し、食事はもちろんのこと水分も喉を通らず
そのうちに高熱を出しひどい脱水症状に・・・。
点滴を入れようとしたけれど、ギュ~っと、ものすごい力で体を硬直させているので、
どうしても血管に針が刺さらない・・・。
そして・・・
数日後、息子さんはお亡くなりになったそうです。
病気に罹ったわけでもない。今まで体験したことのない“慣れない生活”それ自体が
彼を死に追い遣ったのです。
私はこの話があまりにもショッキングで、
その頃まだ2歳児だったりんりんを想い、呆然としてしまいました。
娘のこれからの療育の事で頭がいっぱいだった時に、
本当に必要な “障がい者が生き抜く力とは・・・” を、ずいぶん考えさせられました。
それから、冬休みや夏休みの度に、りんりんをショートステイに預けてみようと何度も決心するのですが、
いつもなら夕方になったら大好きな家に帰れるのに、
『何で迎えに来てくれないの?』 と大泣きするだろうと思うと、
未だに、どうしても預けることができずにいるのです。
ダメですね、これはりんりんの為ではありません。
私自身が心配と罪悪感で、夜も眠れない想いをするのが怖いのです。
先生は、なるべく小さいうちから外泊させ、他人のお世話になる練習をさせなさいとおっしゃいました。
感謝の気持ちを人に伝えられるように。
だれとでも付き合えるように。
親が子離れしていないうちは
子も親離れできない・・・。
りんりんの『自律』というよりは、
親としての、私自身の『自律』への訓練なのですね。
今年こそ、今年こそ・・・。