SIY(サーチインサイドユアセルフ)の講師認定を受けました。
SIYは、米グーグル社で開発された
脳科学に基づいてマインドフルネスを実践することにより
EQ(感情的知性)を高めるプログラム。
リーダーとしての能力を高める目的で創られました。
こう聞くと、ビジネス・リーダーたちのためのプログラムに思えるのではないでしょうか。
実際、社員の心身の健康や生産性向上に高い効果を発揮することから
近年、米国内の多くの大手企業にも採用されるようになりました。
アメリカや日本で開催されるSIYのワークショップでも
参加者の9割がビジネス界に身をおく人という印象を受けます。
そんな状況のなか
ひとりの主婦・母親としてこのプログラムを受けてみた私。
当時は、家事と育児で忙しい毎日に余裕を失くしていました。
家族の話を聞くときも、心の半分でしか聞いていないような状態。
自分のストレスを減らして
周りの大切なひと達にきちんと向き合いたい。
そんな思いから、当時住んでいた南米コロンビアから米国ワシントンD.C.まで行って
このプログラムに参加しました。
それ以前から、マインドフルネスは自己流で実践していたものの
それほどの効果は感じられていませんでした。
毎日、座って瞑想をすることを習慣にするのも難しく…
それがSIYを受けて、
-マインドフルネスは座る瞑想だけでなく、
呼吸さえしているひとなら
(つまり誰でも)
いつでも簡単にできる
-マインドフルネスの実践によって脳が変化する。
-同じくEQを向上させることが出来る
-それによって、人間関係や生産性、幸福感などがアップする
等々…
ストレス減少くらいしか期待していなかった私にとって、驚きの事実をいくつも学びました。
これらは、ビジネス界にいるひとだけでなく、すべてのひとが、知って実践すれば非常に大きな恩恵を受けられる事ですよね。
プログラムが終わったとき、
非常にワクワクしている自分に気付きました。
学んだことをさっそく自分でもやってみよう。
そして、この素晴らしいSIYの学びをたくさんのひとに伝えたい。
プログラム終了後で興奮気味のふたり
コロンビアに戻ってから、日々、学んだことを実践しました。
すると、小さな変化を徐々に感じるようになりました。
一番変えたかった部分にも。
大切な家族と話すとき、忙しいのを理由に心半分で向き合うのでなく、
一旦手を休めて、100%の心で聴く。話す。
そうすると、その大切な相手とのつながりが深まっていくのを感じました。
話を聴いてもらった相手も、聴いた自分も、なんだか満たされた気分に。
さらに期待していなかった変化は、
そうやって自分が100%の心で向き合った相手に
愛情がさらに深まったこと。
以前は厳しく躾けて立派な大人に育てないと、と
張り詰めた目で見ていた子ども達も、
「いろいろあっても、可愛くて仕方ないなぁ」
なんて思えるようになり、ずっとリラックスして見つめることが出来るようになりました。
日々のストレスも、対処法を学んでからは随分と減って
失敗したり問題が起こったりしても
以前より凹まなくなりました。
今では子ども達にマインドフルネスを教えるのが楽しくて
子ども達も意外にも素直に受け容れてくれるのが嬉しくて
(ときどきウザがられますが 笑)
本当に多くの効能のあるマインドフルネス。
それを神経科学にもとづいて効果的に教えるSIY。
ビジネス・パーソンのみならず、
私のような主婦・母親にも、こんなに役立つSIY。
SIYを基に、学び実践して来たことを、私はとくに、子ども達の成長に大きな影響を与える私のような親御さんや学校の先生たちに伝えたいと思い、
講師認定までの長い道のりを歩んで来ました。
やっと認定されたというのに
心は意外に平静です。
もちろん嬉しいのですが、それ以上に引き締まるような。
それは…
マインドフルネスを教えるひとにとって
もっとも大切なのは、
それを如何に体現しているか
という事だと思うのです。
どんな資格があるとか
どれだけ実績があるとか
リトリートにいくつ行ったとか
有名な先生に教えてもらったとか
そういうことより
そのひとがマインドフルネスを実践すればするほど
内面から滲み出てくる
コンパッション(思いやりの心)。
これは認定資格は存在しないけれど、
一番大切なこと。
晴れてSIY講師になり、これまで応援してくれた人びとへの感謝の気持ちでいっぱいであるとともに
この一番大切なことを胸にしっかりと刻んで
今後はさらにコンパッションを豊かに体現できる自分になるよう
歩みを続けてまいります。
あらためて、どうぞよろしくお願い申し上げます。