爬虫類のふしぎ

 

 爬虫類は不思議だ

 犬のように真っ直ぐで

 猫のように気まぐれで

 魚のように何を考えているのか

 わからない

 

 ある時は駆け寄ってきて

 手からご飯を食べてくれたと思ったら

 ある時は口にご飯を持っていっても

 ツンと不機嫌な顔をして

 そっぽを向いてしまう

 

 僕を見てくれているのかと思えば

 目線は僕の向こうを見ていたり

 

 つぶらな瞳は僕を映さず

 その手が持つコオロギを追っている

 

 たまに視線を合わせてくれても

 すぐに走って行ってしまう

 

 それでも

 辛いときはつい話しかけてしまう

 彼らは否定も肯定もアドバイスも

 してくれはしないけれど

 何も言わずに側に居てくれる

 

 犬のような忠義者でも

 猫のような甘え上手でもないし

 みんながみんな熱帯魚のように

 艶やかというわけでもない

 けど そんな微妙な距離感が

 僕は好きだ

 

 掴めそうで掴みどころがなくて

 分かり合えそうで中々分かり合えない

 そんな彼らが

 僕は愛おしい

 

 

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   私は、ヒョウモントカゲモドキ、オオアシカラカネトカゲ、そしてミナミヤモリを

 飼っています。 彼らのお世話を日々していて感じたことを詩にしました。

 

   お読みいただきありがとうございました。