同じ血縁であれば、だれでも生家の墓地に入ることができますが、血縁のない人を自分のお墓に入れてはいけません。親子以上に深い情を交わし合った仲であっても、また生前どれほど仲のよかった親友であっても血縁のない人を自分のお墓に入れるのはタブーです。そこにはきっぱりと一線を画すべきであります。
たとえ、遺言でそうして欲しいと、故人が希望してもやってはいけないことです。血縁であれば、親類縁者の人たちが同じお墓に入るのはかまいません。
血縁のない人が、どうしてもいっしょの場所にいたいのであれば、そのお墓のそばにもう一つ別の墓石を建ててあげるとよいでしょう。
結婚をして家から出た場合は婚家の墓に入るべきでありますが、夫婦仲が悪くて互いに嫌い合っていた同士ならば、別々にしてあげるとよいでしょう。
嫁いだのだから、婚家の墓に入らなければならないというルールは霊にとってありがたくはありません。
夫と同じ墓に入りたくないという人は、それなりの因縁を引きずってきた人なのであります。
前妻、後妻などもった場合、一つの墓に前妻、後妻を並列させるのはタブーです。
同じ墓に埋葬することはかまわないのですが、夫と最初の夫人の骨壺を並べ、後妻は前の方に置きます。その場合は骨壷が分かるようにしておくほうがよいでしょう。
また、後妻が同じ墓に埋葬されることを嫌う場合は墓を別にすることです。
離婚した場合は、実家に戻って入ってもいいですし、自分一人の墓を生前のうちに買っておくのもいいでしょう。