無印津南キャンプ場に6月4日から2泊してきました。

平日とあって3組しか宿泊者はなかったようです。高台にあるBエリアは貸し切り状態、視界にまったく他の人が入りませんし、話し声すら聞こえてきません。

 

ほぼ13時に到着してチェックイン。サイトへ向かってイスを組み立ててアイスコーヒーを一杯飲んでくつろいでいると突然の大雨、慌ててイスを畳んで車の中に避難しました。一雨降った直後↓車は水滴だらけ。右は山伏山。

 

いつもならコットを組み立てて横になって昼寝で運転疲れを癒すのですが、このときは車中でうたた寝。運搬してきたキャンプ道具いっさいが後部座席を埋めつくしているので運転席をリクライニングすることもできません。15時過ぎにようやく雨が上がってタープを立てていきますが、ポールが2本足りません。家に忘れてきました。買うか借りるか迷いましたが、近くの木にロープを張れることがわかってポール足りないまま設営となりました。

 

やっと一息

 

 

前回長野のオーバーステイキャンプ場で、満月が映る棚田を深夜に散策して全然寒さを感じなかったのもあって、今回の津南に来る際にほとんど防寒対策をしていませんでした。夜は薄曇りなれどときどきさーっと晴れ渡るので星を見るのに適した状況でしたが、すべての服を着込んでもあまりに寒く、断念しました。車の天井に霜が降りていましたので少なくともその部分だけは氷点下でした。

 

翌日は、津南にある縄文時代をテーマにした観光施設「なじょもん」を初めて訪問しました。入館無料です。

 

津南キャンプ場に来るときにはいつも通過していていつかは行きたいと思っていたところでした。広い駐車場と建設中の縄文村、展示施設自体はそんなに広くはなく、30分もあればほとんど見終わる感じでした。復元された火焔型縄文土器は一見の価値ありです。


こういった土器の出現は、定住化が軌道に乗ったことを表すという意味で重要なイベントなんだそうです。

 

ほかには庚申塔(こうしんとう)の由来が面白かったです。60日に一度やってくる庚申(きのえさる)の日は、眠ると腹の虫が天帝に本人の悪行を告げ口するので、眠らずに各家持ち回りで宴会をするんだそうです(庚申講)。60年に一度庚申の年があるので、そのときは庚申塔がたくさん作られるそうです。

 

なじょもんの帰り道すがら薬局に寄って、季節外れの使い捨てカイロを買って、夜の星見に備えました。

 

天体望遠鏡設置後、まずはじめに彗星を狙いました。おとめ座β星ザヴィヤヴァ近くに、紫金山(ツチンシャン)・アトラス彗星(C/2023 A3)が来ています。おとめ座はスピカがわかりやすく、暗くて他のキャンパーもいない絶好の環境である津南では、全体をたどることも容易です。すぐにザヴィヤヴァにロックオンして1枚写真を撮るとあっさり彗星を発見しました。

 

望遠鏡の焦点合わせのために撮影した、こと座ベガの次の写真が、紫金山・アトラス彗星というかつてない効率の良さ。本人もびっくりでした。

 

さそり座も全体が見えているのでM7を撮ろうとしたのですが、南側に1本だけ生えている木に邪魔されて撮れませんでした。近くを狙ったときに撮れた写真には、銀河っぽいものが2つ写っていますが、果たしてこの銀河がなんなのかまだわかりません。

ついでに撮ったM57

カイロを4か所体に貼っていても薄着のせいで寒い上に、結露がひどくて主鏡がだんだん曇ってくるので星景写真を撮って寝ることにしました。防寒対策をもっとしっかりしてくればと悔やまれます。

 

 

チェックアウト後はハッカ飴を買って、へぎそばを食べて帰路につきました。

貸し切り状態の初夏の津南を楽しめたキャンプでした。