10月9日(月)~13日(金)の5日間で初のモンゴル(正式にはモンゴル国)へ行ってきました。

 

だいぶ前に(7月初旬)予約していたところ、偶然にもロケ地がモンゴルのドラマ「VIVANT」が7月16日からスタートしました。

チンギスハーン国際空港やスフバートル広場やゴビ砂漠なんかがロケ地だったようで、実際行ってみると見覚えある場所がちらほらしてました。

あまりモンゴルのことは知らなかったのですが、1992年の新憲法で社会主義を放棄し、議会制民主主義に変貌した歴史ある国です。私の知識は1990年くらいで止まっているのでてっきり社会主義国だと勘違いしていました。ちなみに内モンゴル自治区というのが中国にあって、こちらはまったく別物です。「スーホの白い馬」は昴くんが思い出させてくれました。小学2年生の国語の121ページにあるのだそうです。

 

初日は、ほとんど移動です。

所沢からエアポートリムジンバスで成田に直行するのがとても楽なのですが、コロナのせいで休止中。日暮里から出ている京成スカイライナーを使いました。14時40分発のフライト、約5時間半でウランバートル国際空港に直行です。時差1時間なので現地時間19時15分くらいに到着。現在は入国カードを書く必要はなくなっていて、パスポートを見せて顔と両親指指紋を撮られて入国です。現地ガイドのオギさんが出迎えてくれて中型バスでホテルまで移動です。

 

道路は右側通行、高速道路はまあ普通ですが、ウランバートル市内は片側3~4車線あるのに大渋滞。

日本からの中古プリウスが95パーセントくらいを占めています。残りはレクサスなどで、バスやトラックを除けばほぼ100%トヨタ車なんじゃないでしょうか。右側通行なのにほぼ全部の車が右ハンドルのままなので事故も多いようで、実際ホテルまでの渋滞の原因は事故渋滞でした。譲り合い運転からは対極にある交通状態で、我先にと隙間があれば突っ込んでいきぶつかりそうなときはクラクションという運転スタイルが基本です(苦笑)。

 

国民人口の約半分180万人がウランバートルに住んでいて、全員自家用車を持っている計算の車が存在するようで、火力発電所も市内に4か所あり、朝夕の通勤ラッシュで渋滞&大気汚染になってるようです。

 

30人乗りくらいの中型バスにツアー参加者8人とガイドと運転手でしたが、女性陣からさっそくクレーム「こんな排ガスくさいバスは初めてで気持ちが悪くなる」「バスの座席が固くてお尻が痛くなる」など、ガイドさんが会社に相談すると言ってました。実際最終日には大型バスで別運転手に変更になってしまいました。私的には中型バスでもモンゴルっぽいし気にならない程度でしたが。

 

初日はウランバートル市内のベストウェスタンホテル、各国の要人も泊まったらしい高級ホテル。背が高い人前提の部屋なので扉や天井が高く、バスタブもやっとまたげる感じでした。そして床(低)とバスタブ底(高)の高低差が大きく、シャワーを終えてバスタブから出るときこけそうになりました。手すりも無いのでかなり危ない思いをしました。飲み水は基本ペットボトル一人500mlが用意されます。水道水は井戸水で、慣れてる人は飲むらしいですが、国外から来た人はお腹こわすのでやめておいたほうが無難だそうです。

明け方ホテルの部屋から撮った月と金星。

翌朝はホテルの朝食バイキングでたくさん食べました。というのも16時頃の機内食を最後に、ずっと移動で朝まで何も食べていなかったからです。

 

チェックアウト後、ウランバートル市内観光ということでバスでガンダン寺に行きました。モンゴルにおけるチベット仏教の総本山的な位置づけのお寺で広い敷地内に約3000人の僧侶が修行生活をしているとのことでした。

 

僧侶は赤いローブを着ています。

 

私の周りから急に鳩の群れが逃げて行き、どうしたのかと足元を見ると、猫さん。ニャー(おはよう)と一声。

あちこちにお経が書いてある円柱形の物体があります。回すとお経読んだことになる時短アイテム(マニ車といって中にお経が入っていて右回り(上からみて時計回り)に手で回すと功徳が得られ、左回しだと悪い業がつくとされる)。

この建物の中にあって意表を突かれたのが、高さ28mの大仏でした。高さのある建物だなーと思って入るとびっくりでした。

オリジナルの仏像は、第2次世界大戦中、砲弾にするためロシアに接収されてしまったので、実際に見た仏像は近代に入って再建したものだそうです。

 

ガンダン寺をあとにして次は、ウランバートル駅から列車体験、ダワニ駅というところまで時速40kmくらいののんびりした乗車を楽しみます。駅のホーム長すぎ、この列車は30両くらいありそう。

駅舎 ULAANBAATAR ってローマ字書いておいてくれると読めるので助かります。

蒸気機関車も展示されてる

 

乗り込むと、映画のオリエント急行列車のような作りで、4人一部屋で二段ベットがあり寝ることができるようになっています。

 

ダワニ駅下車。車掌のお姉さんたち

 

ダワニ駅からはバスでホスタイ国立公園に向かいます。途中で馬の群れやヤギ、ヒツジの群れに出くわすとバスを止めてくれます。

右奥の馬は砂浴びしてます。

ヤギ。ドナドナ。群れから1匹だけ乗用車に乗せられていきました。

 

牧羊犬。とてもフレンドリーで賢そうな大きな黒犬。

 

ホスタイ国立公園に到着。ホスタイは白い木=白樺のこと。これはそこにあるレストランの入り口。

 

インフォメーションには国立公園中にいる動物の解説。シカ、キツネ、ウサギ、マーモット、ヤマネコ、タカ、草原の動物勢揃い。

一度はモンゴルでは絶滅したタヒという馬を見つけにいきます。ロシア製のジープのような乗り物で草原を行きますが、道路は舗装などされていないので基本悪路で、かなり激しく揺られながら走ります。タヒが見つかるまで走るので10分で見つかることもあれば、30分かかることもあり。やっといました。

中央をクロップ

双眼鏡を持っていっていたので、10頭の群れで内2頭が仔馬というのが確認できました。

 

馬を見て戻ると小一時間経っており、激しい車の振動で全員スマホの歩数計が1万歩前後になってました。ちなみに名前はホスタイなんですが木はありません(名前が付けられた昔はあったのでしょう)。他のツアーでモンゴルでは植林しないのか聞かれたことがあるそうで、答えは、木や森ができると熊や狼などが増えて、放牧しているヤギ、ヒツジ、牛、馬といった家畜の脅威になるためなんだそうです。出るときに「このタカのような鳥いました」のポーズで撮ってもらいました。

 

ホスタイ国立公園をあとにしてHSハーンリゾートに向かいます。大きなゲル群の中心にレセプションの建物があり、従業員全員が迎えてくれます。宿泊するのは我々ツアーの日本人8人だけ、部屋割りのあとに各自車でゲルまで案内されます。ゲルはひとつあたり面積が120㎡あるそうで、大理石のお風呂がゲルの中央にあり、広大な草原をパノラマでみることができるよう南面ガラス張りになっています。

 

 

ベランダからサンセット。

車の送迎もありますが歩いても7分、運動不足なので徒歩でレストランに向かいます。道の途中でラクダ。

 

夕食は洋食コース料理、モンゴルでは入手しにくいと思われる食材がふんだんに使われていました。

シェーブルとはフランス語でヤギ。最初の皿は、ヤギ肉のテリーヌです。今日途中でドナドナされてたヤギかも;;

 

夕食のあとはガイドのオギさんによる星空観賞でした。ただ星空に興味があるのは私たち夫婦くらいで、寒いのもあって(0度くらい)10分くらいでみなさん部屋に戻っていきました。モンゴル語で「シリウス」や「すばる」はなんと呼ぶのか聞いてみたのですが、即答は無く翌日教えてもらえました。諸説あるなか、シリウス→マヌル(マヌルネコ)、すばる→ミチッゾルア(6つの星)だそうです。

 

部屋の庭先でも存分に星空観賞はできるので我々も少し話をしたあと部屋に戻りました。三脚やらカメラやら準備して庭先で撮影開始です。この庭先がとても広くて遠くに見えるなだらかな山まで何もなく続いており下手すると100km先まで庭の可能性がありました。このスケール感は日本では味わえないかも。
 

敷地内山頂に400WのLEDが設置してあり、全方向を照らしているので星の撮影には向きません。ですが、1400m近い標高と乾燥した空気、天の川は簡単によく見えます。

 

北の空とゲルと自分。左端に北斗七星のカップ部分。北緯が高い場所なので(北海道稚内くらい)、北斗七星は沈まないのではないかと自作アプリで調べてみたら案の定沈みません。尻尾の先の星アルカイドは真北を過ぎるとき高度7度でした。

ゲルと天の川

東の空には木星とすばる。双眼鏡で木星の衛星も良く見えました。

 

お風呂に入ってよく眠り、明け方はまた星撮り。ベランダからオリオン。

細い月と金星。明るすぎて二つとも丸く写ってます。

見た目に近い露出にした朝4時半の東の空。

 

滞在中は天気に恵まれました。続く。