記事にするのがだいぶ遅れました。
2022年11月8日夕方から航空公園に三脚とカメラを持って出動。
事前に昴くんと待ち合わせして一緒に観望することにしていました。
古代バビロニア人は月がおよそ355日で天球上で元の位置に戻ってくることを知っていました。太陽はおよそ365日で同じように元の位置に戻ってきます。それで中間の360を1周の角度に決めたバビロニア人のおかげで太陽や月の動きの概算が簡単になります。
前回の月食は2021年11月19日16時から。今回は354日と2時間経った11月8日18時からの月食です。
18時09分から部分月食の開始でしたが、その時間は撮り損ねました。
公園は月明かりと街灯で十分明るく、他にもたくさんの方々がカメラを持ってきて天体ショーを楽しんでいます。
ちなみにうち奥も参加予定でしたがこの日の午前中にモデルナ接種を受けていて夕方には副反応の発熱、月食のことを忘れてだいぶ前に予防接種予約を入れてしまい後悔してました。
どんどん欠けてきて
18時40分くらいには視直径の半分くらいまで欠けてます。普通のお月様の欠け方とは違うのが面白い。地球の影が落ちているので地球が丸い証拠にも。曲率から月と地球の大きさの比率なんかもわかりそう。
昴くんの同級生の3姉妹が加わって撮影現場はカオス状態に突入。末っ子がフリスビーを持って遠くに走っていってしまったり、いつの間にか鬼ごっこの鬼にされたり(昴くんが交代してくれました)、手つなぎ鬼(ルールわからん)で逃げたり、だっこやおんぶをせがまれたり。長時間じっと観測かと思ってジーンズの下にダウンを履いてきていたので汗だくになりました。昴くんと同級生の長女さんは興味深くカメラ画像を見ていました。
19時16分、皆既月食開始。
3姉妹は去っていきました。嵐が収まり、双眼鏡でも観測。昴くんは公園内にある自動販売機を双眼鏡で覗いてどんな飲み物があるか教えてくれました(笑)。
満月でも皆既中は5等星くらいまで見えるようになります。露光を長めに取って天王星を写しました。おひつじ座(Aries)π(パイ)、ρ(ロー)、σ(シグマ)星にも囲まれてます。
天王星から太陽を観測したら地球と月の日面通過が見られて面白いでしょうね。
20時17分には天王星がだいぶ月に近づいてきました。
月の動きがわかるように比較明合成してみました。天球自体は東から西に北極星を中心に回りますが、天球に張り付いているとみなした月は天球上を西から東に(右から左に)動いていきます。約30日で満ち欠けしている月は、1時間で月直径1個分天球上を移動します。
360度÷30日=12度(1日に天球上で動く角度)。
12度÷24時間=0.5度(1時間に天球上で動く角度)。
0.5度÷0.5度(月の視直径)=1(1時間で月何個分移動するか)
下の写真では38分でだいたい月直径3分の2移動しているのがわかると思います。1時間だったらちょうど1個です(厳密には月軌道が楕円なので月が大きかったり小さかったり、あくまでも概算)。
19時39分から月一つ分左に寄せれば、20時39分ごろに天王星が隠れそうなのがわかると思います。
いっしょに観望中です。天王星がもうすぐ隠れるのに遊んでいて大丈夫なのでしょうか。
カメラの前でおもちゃのボウガンを上に飛ばして矢を写り込ませようとしていた昴くん、大成功です。
今回の私のカメラの分解能ではこの時刻にわずかに天王星があるように見えます。国立天文台のホームページでは東京20時41分~21時22分が天王星食です。
小学生の就寝時間を守るため20時50分には撤収。本当は20時就寝のところ月食なので特別に時間オーバー。
家に帰って着替えて一息ついたところテレビで天王星食終わりの出現の実況中継。慌ててベランダに三脚とカメラ設置。
予想通り天王星は写せませんでした。暗縁出現なのでもしかしたらと思いましたがダメでしたね。天体望遠鏡でスポット的に出現位置を狙い適切な露光をかけていたら撮れたと思います。
前回の月食に続き、楽しい月食でした。