今回で3回目となる滞在、目的はもちろん星空です。
過去2回ともすべて雨に降られて目的はかなわなかったのですが、3度目の正直、晴天に恵まれました。だいぶ前から予約していると天気は運次第になってしまいますが、今回は予報を確認して前日に電話で予約する方法を取りました。
このペンションの素晴らしいところは、星を見るお客さんのことを考えて、もてなしてくれるところです。
まず、1.5泊プランというものがあります。
20時半以降にチェックインして翌朝の朝食から食事ができます。
今回は金曜日の仕事を終えて18時半出発、途中SAで夕食を済ませて21時半ごろチェックインしました。
次にうれしいのが24時間風呂。
徹夜で観望して冷えた体を温めることができます。
いまの時期、星見が終了するのが3時半ころなので朝4時前後にお風呂に入ってその後就寝できるのは大変ありがたいです。
観望中にお腹が空くだろうと夜食を作っておいてくれたり、朝食の時間を相談で後ろにずらしてくれたり(明け方まで観望して就寝した場合、朝食8時ではほとんど眠れない)と至れり尽くせりです。
チェックイン、小休止のあと、オーナー夫妻と常連のK氏とお酒を飲みながら歓談します。
オーナーは星好き話好き、宿泊客との酒宴を楽しみにされている方です^^。
奥さんの作るお酒のつまみも大変おいしく、SAで徹夜観望に備えてガッツリ食べて(富士山丼1115kcal@双葉)しまったことを少し後悔しました。
K氏は大変星に詳しい方で銀塩カメラの時代から星を撮っています。水素増感の話なんてでてきてムササビさんのブログを読んでいたからついていけた話題もありました^^。
到着の夜は23時頃からR200SSを組み立てて臨みますが、北の方角は稲光がしています。
GPV天気予報でも一時的に八ヶ岳だけ雨の予報もあったので大気の状態は不安定だったようです。雲も全天の50%くらいを覆い、加えて黄砂の影響で低高度は視界が悪い状態でした。
それでも雲の合間を縫って見える星、LVW35mmアイピースで強拡大した土星や火星を眼視で楽しみました。特に土星はカッシーニの間隙まで見えて感激しました。風が無くシーイングがよかったのだと思います。
1時過ぎに大粒の雨に見舞われて慌てて機材を分解、車に退避させます。
このまま撤収かとも思いましたが、雨は30分くらいで小雨に変わり、2時過ぎに観望を再開しました。
この雨が大気中の黄砂(翌日車の屋根を見ると黄色い砂跡だらけ)を洗い流してくれたようで、再開後は劇的に夜空が改善されました。
1時前の夏の大三角。雲が赤茶色にくすんでいる。
再開後の写真。雲は残っているが夜空の色が青く澄んでいる。
K氏はTOASTを持参しており天の川撮影に使わせていただきました。
TOASTの性能は素晴らしく、20分くらいの露出でも星は点像になるみたいでした。
私のカメラで2~3分(ISO3200!)露出なら当然問題なく、いて座付近や夏の大三角の写真を撮りました。
TOASTの極軸望遠鏡は広角で3点合わせ(北極星、ケフェウス座の星、あと何か)するもので、このタイプを初めて見ました。
北が曇りがちだと3点が見えず困りますが、晴天なら北極星の現在位置計算が不要で三脚の水平が出ていなくても極軸合わせができます。
実は私もGP2の極軸合わせは計算しておらず、PolarisとλUmiを使って自作アプリで北極位置を確認して合わせてます(あ、自作アプリが計算してるか^^;;)。
雲が移動するのを待って初日TOASTで撮った天の川
F2.8,ISO3200,58秒,クロップと縮小
金星が東の空から昇ってくるのを以って観望を終了し、お風呂で体を温めて就寝しました。
F2.8,ISO3200,13秒,縮小のみ
朝食は13時にしてもらい(昼食?)、午後は付近を散歩して過ごしました。
日差しがきつく日向は暑かったですが、木陰は涼しく、高原の散歩は快適でした。
八ヶ岳と山梨の木
反対から見た山梨の木と男山
散歩のあとは夕食まで睡眠、夕食のすき焼きをたくさん戴いて再び徹夜観望です。
2日目の夜は雲が無く、少し風もあって冷えました。
といっても8度くらいなので関東の冬くらい、ダウンの防寒着なしでも2時くらいまで平気でした。
翌日の昼には30度を超える暑さの自宅に戻るわけですからすごい気温差です。
初めはへびつかい座のIC4665散開星団を狙います。βOph(Cebalrai)のすぐ西にあり、天の川の写真にも写り込むくらいの大きさがありメシエシリーズになってもおかしくない散開星団です。
R200SS,直焦点,ISO3200,30秒,クロップ後、25%に縮小。
場所はこのへん
ステラリウムの画像参照

ついでに惑星状星雲NGC6572も。これは前にも撮影済みでした^^;
2分の1に縮小

そしてこれが、66Oph。
失敗写真です。この少し上のバーナード星を本当は狙っていました。サダルテミスさんが少し前のブログに乗せていた5.94光年にある高速度星です。NASAのパイオニア10号は西暦1万2500年ころにバーナード星に到達する予定だそうです。
今回の目的地に着くまでの寄り道でM19。縮小のみ。
目的地、暗黒星雲2題。
S字状星雲(バーナード71)、クロップと縮小
その隣にあるバーナード68
バーナード68は0.6光年ほどの大きさの暗黒星雲でもうすぐ収縮して星の形成が始まると推測されています。
全体
中央下のこの画像でもっとも明るい6.65等オレンジの星はHIP85154です。
この星がS.の.(ピリオド)にあたります。
22時には目標を達成してしまったのであとは流していきます。
1枚撮りのクロップのみのM57。
黒目銀河ことM64.。これも1枚撮りクロップのみ。
M51も1枚撮りのクロップのみ。
さそり座のM4球状星団。クロップのみ。
ここまですべてISO3200、30秒。画像編集が要らないということが驚くべきことです。
さそり座M7散開星団。
これはきれいだったので3枚撮って加算してみました。30秒x3枚で90秒露出相当になります。
横のまま縮小するともったいないので左90度回転してから縮小(約1/5に縮小)。
いて座M8干潟星雲。30秒x2枚加算合成。
いて座M20三裂星雲。167秒。
いて座M17オメガ星雲。1枚もの15秒。
秩父のキャンプ場で一度撮ったことがあるペガスス座のステファンの五つ子。
持って帰ってPCで現像しなければわからなかったものが、野辺山では簡単にその場で確認でできました。たまたまNGC7320は手前にあるだけで4つ子が重力相互作用及ぼしあっているとのことです。
全体。縮小。
クロップ等倍。
等倍。番号入り。
ステファンが撮れるならということで冥王星(14等級)も撮ることにしました。
全体。縮小のみ。
等倍。
参考にステラリウム画像。
2日目最後も再びTOASTをお借りして「わし座」を中心にISO3200で126秒というかつてやったことの無い長時間露出で天の川を撮りました。
カブリや周辺減光、コマ収差が激しいですがブログ用に縮小したこの画像くらいなら目立たないかも知れません。
光害の無い標高1300mの高原で晴天に恵まれるとこんな大変なことになることがよくわかりました。NEX5でもこんなに撮れるとわかっていればもっと事前にリストを作っておくべきでした。
DeepSkyを楽しむなら野辺山ということになりそうです。
4時に撤収して就寝しましたが、宿のオーナーは朝食ができたことをお知らせに来ません。
4時にあがったことを気が付いていて私たちを寝かせておいて下さったのです。
寝坊の9時起床に合わせて朝食を出してくれて大変感謝しました。
帰りは渋滞に巻き込まれないようチェックアウトしてそのまま自宅に向かいました。
が、須玉ICから乗った高速道路、韮崎IC出口手前1kmあたりで後部タイヤがバースト、ハザードつけて後続車に異変を知らせて500mくらい路側帯を進み、出口に向かう路肩に止めてJAFの救援を頼みました。駆動の前輪がパンクしてたらハンドル取られて事故を起こしていたかも知れませんでしたが、後輪だったのがまだ幸いでした。
停めてから見るとタイヤは縦に真っ二つのボロ切れ円盤2枚の状態、高速道路でのタイヤのパンクは初めてでした。スペアタイヤに交換してもらって韮崎IC近くのオートバックスを紹介してもらいタイヤを買って履き替え再び帰路に着きました。
結局このアクシデントで2時間くらいかかってしまい、小仏トンネル手前でいつもの渋滞に巻き込まれて帰宅したのでした。
梅雨入り前の大充実、野辺山遠征でした。



























