30年前のとっても古い本を読み返しています。
レーマーさんは1676年に、それまで無限大の速度をもつと考えられていた光速が有限であることを見抜き、まあまあの精度でその値を人類初で求めています。

本の中では、木星の衛星の掩蔽の周期を観測して見つけました、くらいの数行ですまされています。
なのでちょっと図に描いて、簡単な計算もしてみて机上実験(仮想の実験です)してみることにしました。


まず、こんな普通の腕時計を思い浮かべます。

短針の先についている中心から5離れた5分に1回、ピカッと光ることとします。
長針の中心から1離れたに乗ってそれを観察します。

1時間の観測を終えてみると、5分に一回光るのですから、12回光ったのがわかります。
グラフにすると等間隔に並んだ事象が12個。こんな感じ。腕時計で小さいので光の速さは無限に速いとしてもOK。



ここでこの腕時計をものすごい大きさに拡大したとします。
短針の先のが木星、長針上の観測場所を地球として中心は太陽です。
時間のスケールもついでに変更して、長針は1年で1周、短針は12年で1周することにします。
仮想実験なので1ヶ月に1回掩蔽(ピカッ)が起きるとしましょう。
光の速度が無限大なら、グラフは上と似たようなものになるはずですが・・・

時計が12時から1時を指す形に変化する間(衝から1年に相当)、三角関数を使って木星と地球の距離を計算し、1天文単位を光が500秒かかって進むとしてみます。
すると、掩蔽周期が等間隔にならずに12時半少し過ぎの形のときに最大遅れ約1000秒が観測されることになります。


ピンクが実際に掩蔽が起きた瞬間で青が光が地球に届くまでの時間。
レーマーさんは掩蔽周期からのずれが最大16分40秒(=1000秒)になることを発見していたと考えられます。(地球の公転軌道直径を光は16分40秒で横切る)

1ヶ月に数回、3ヶ月くらい掩蔽が起きる時刻を記録すればよいので、ちょっと観測して光速を求めてみたい気もしてきました^^。

※ちなみに掩蔽観測に使ったのは衛星イオで42.5時間の周期だそうです。