妄想のお話です
何言ってんだ?みたいなのです
好まない方は Uターンしてください
久しぶりに
ちょっと歩くコンビニまで
ふたりで アイス買いに
夜のお散歩
家から3番目に近い
このコンビニは
人通りのない道を
しばらく 歩かなくちゃだから
夜に行くのは
薮くんと一緒のときだけなんだけど
夜に限って
ここのソフトクリームとか
フルーツと氷のデザートとか
食べたくなるから
その度 夜の散歩に誘ってしまう
『アイス好きだねー』
『なんでかな
夜になると
アイス食べたくなる心理
薮くん 研究してみたら?』
『しかも
家にあるアイス
じゃないアイスを
食べたくなる心理 ね』
『ねー』
行きの 真っ直ぐな道を
一緒に ぼんやり歩いていたら
『あ!ね!今の!!!』
一瞬
視界の斜め左あたりの空
ひゅん!って光が
通り過ぎた
『流れ星 今 きた!あそこに!!』
『うそ!なんで今?』
ため息が聞こえる
ちょうど 一瞬
腕時計をみていたらしい 薮くん
『時間はぴったり22:15だよ』
私が流れ星を見た時間を
教えてくれた
なんとなく
まだ
また
そこを 光が通りそうな気がして
同じあたりの空から
目が離せない
『お願いした?』
『そんな! 本当に一瞬だよ
光が通って』
『実際の流れ星を見て
3回も願いごと
言えることあるのかな?』
『流れ星流れ星流れ星』
『え?願いごと それ??
っていうかもう とっくに
通り過ぎてるけど 笑』
『もう1回 流れ星きたら
もう1回 私 お願いできるし
薮くんも 流れ星を見られて
お願いごともできて
一石三鳥 かなーって』
『いいアイデアだけど
もう通り過ぎてるし
後追いだし
なんか願いごとも微妙に
アウトなお願いっぽくない?』
えー!?
『んー じゃあ…
……散歩散歩散歩?』
『散歩?
しかもなんで疑問形?』
『これくらい規模だと
後追いでも
ギリ セーフにしてくれる?
かな?』
『規模ねぇー
願いごとの受付は
規模別なのかな』
ニヤニヤしている薮くん
こんな 何気ないお散歩が
ずっとこれからも
できますように って
あ、わりと規模の大きい
お願いごと だったかもな…
これも微妙にアウトか??
と思いながら
未練がましく空を見ていたけど
光はこなくて
コンビニに到着した