琥珀の夏 辻村深月
たまたま 自分のタイミングが
ダメージ受けてるときだったから
ちょっと 途中他の本を挟んだ
【琥珀】と【夏】という
2つの単語が
なぜかあまり
私の中では結びつかなくて
琥珀って内包物のイメージ?
が強くて
夏よりはなぜか
もう少し過渡っぽいイメージ
そのせいもあって
タイトルからは
【夏】のイメージだけで
読み始めてみたら
過去と今を
ミライの学校が つなぐ
なかなか果てしない夏だった
最初 ミカがお話の主人公なのかな
と思って読んでいたけれど
第一章は
読みながら
その設定を理解するのに
いっぱいいっぱい
第二章のノリコは
理解し始めた設定が
さらに複雑に
あちこちの目線から
想像することができて
その夏のお話が
あまりにも強烈
大人になっている自分が
今 お話として読むから
察したり 想像できることが
その最中にいるノリコには
見えないことが多すぎて
ミライの学校とノリコが
つながりを持った歳が
小4とあって
たまたま 自分自身も
小4の夏
生活で大きな区切りがあったから
あのくらいの小学生のときに
この体験が始まったのか
と当てはめやすくて
女の子らしい
女の子独特の
友だち付き合いが
自分自身が苦手だったことも
余計に ノリコへの親近感がましていく
近藤さんと 田中さんの
過去のつながりについて
お互いが理解したあと
直後の 田中さんの
言葉が
ずんと 重くのしかかる
なにか一般に
大きな事件や事故があったとき
そこに繋がりがある
自分の近しい人がいたら
その人を思い浮かべることは
普通で当たり前だと思うのに
それに対しての
田中さんの言葉
そんな筈はないって思うのに
間髪置かずに はっきり
否定できるか
自分でも分からないのではないか
という
自分への恐怖
最後に向かう
真実がわかるときも
ハラハラしながら
悲しいつらいことが
小学生にあったのかもと
間に合うはずもない心配が
溢れ出して
電話で結果を伝えたあと
和らいだ空気になって
昔の夜の泉のときの
話をされて
それを受け止めた
それが1番の
このお話の中での
救いだったように
私には感じた
多分このお話は
2回目か3回目に読んだときのほうが
味わい深い
心身ともに元気なときに
今度はイッキに
読み返してみたいな