先日、妻とパリ旅行をしてきた。
今回の旅の目的の一つには、「パティスリーサトの源流を辿る」という、私たちなりの小さな楽しみもあった。
サトのシェフが修行したという、パリ12区の名店 Blé Sucré。
事前に入念の下調べをし、朝早く起き、胸を高鳴らせながら店を訪ねた。
ところが――
なんと、滞在期間中はまさかの臨時休業😩
パリでも評判の人気店だけに、ショーケースに並ぶお菓子をこの目で見られなかったのは、やはり残念だった。
それでも、不思議と無駄足を踏んだ気はしなかった。
店の佇まいと、周囲の街の空気に触れただけで、どこか満ち足りた気持ちになったからだ。
ここでシェフが腕を磨き、あのサトの味へとつながっていったのかと思うと、ただの街角の風景さえも、どこか特別なものに見えてくる。
仕方なく……と言っては失礼だが、近くのパティスリーでパンやケーキを買ってみた。
もちろん美味しい。さすがはパリだ。
けれど、不思議なことに、食べながら思い出してしまう。
サトの、あのお菓子を。
実は出発前、マダムにパリへ行くことをお話ししたところ、いくつかおすすめのパティスリーをとても丁寧に教えてくださった。
その一つが、パリでも人気の Yann Couvreur。
さらに、日本でもよく知られる名店にも足を運び、いくつか味わってみた。
どの店も確かに素晴らしい。
歴史も格式もあり、ショーケースはまるで宝石箱のようだった。
しかし――
いくつか食べ比べてみて、あらためて思った。
パティスリーサトのお菓子は、本場フランスの名店に決して引けを取らない。むしろ、堂々と肩を並べている。
味の繊細さ。
素材のバランス。
そして、芸術品のような美しさ。
パリの名店を巡れば巡るほど、「ああ、サトは本当にすごい店なのだ」と実感した。
世界中の美食家が憧れるパリのパティスリー文化。
その水準に並ぶお菓子が、地元・新河岸で気軽に買える。
そう思うと、それはとても贅沢で、どこか誇らしいことのように感じられた。
しかも、あのクオリティを驚くほど良心的な価格で提供してくれている。
改めて、パティスリー・サトに感謝したくなった。
パリの街を歩きながら、何度も思った。
世界に誇れるパティスリーが、私たちの町にあるのだ、と。
パリから遠く離れた新河岸に、
小さく、けれど確かな宝物がある。
次にサトのお菓子を食べるとき、
きっと私たちは、パリの街角を思い出すだろう。
Pâtisserie SATO(パティスリー・サト)
川越市砂新田1-14-26
