コーヒーは日によって味が違うということ

立ち止まって空を見上げるということ


少しでもあの人の側に近づけるような気がして

毎日コーヒーを淹れてみる

毎日空を見上げてみる


苦手だったコーヒーが好きになった

下を向いていた顔を上げて空を眺めるのが好きになった



人は心の奥から突き上げる幸福感にも

涙が溢れるということ


人はきっと空の上を飛ぶことができて

どこまでも自由になれるということ


いつも信じられないぐらいの

Presentを抱えて私の前に立っている


いつだったか

私が絶望だと言った行く末を

あの人は希望だと言った


きっといつかその場所へ行ける

この先どうなったとしても今この瞬間はそう信じていたい


そしてきっと

抱きしめてくれたらただそれだけでいい

奥底に棲んでいる悪魔はいつも突然目を覚ます

目覚めたそれは気まぐれに暴れだす


悪魔は言う

目の前にあるもの全てを壊して

その後はなにもかも無くなって

全部が離れていってしまえばいい


どうせいつかそうなるならば

自分から壊してしまったほうがよっぽどまし


自分じゃないはずの別人格が

耐えられなくなって現れる


自由? 尊厳? 信頼?

そんなものが自分の中に存在するのだろうか


いつも足りない欠片を探してる

壊してまでも残る何かを期待して


降り続く雨の一週間

彼の孤独のそばにそっと寄り添う

もしもわたしがそのためにだけ

そのためにだけ存在できたとしたら

どんなに幸せなことだろう


無数に空いた心の隙間

繋ぎとめるために乱暴に貼った絆創膏が

そっと丁寧に剥がされる


剥き出しになった隙間を

少しずつ埋めるように

ゆっくりと流し込まれる優しさ


あの人によって持ち込まれる

これほどの悦びとこれほどの不安

悦びだけということはきっととても難しいことだから

せめて平衡に保ちたいとおもう


想い描くだけでいつでも

胸がいっぱいになる


それでもとりあえず

ひとりで涙が出るときは

夢の続きを想うことにしていまを凌ごう