イリジウムの指輪をご注文いただいたお客さまから、次のようなサイズ直しのご依頼をいただきました。
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廣瀬様
早速ですが、サイズ直しの件でご相談させてください。
私(男性)の指環ですが、少々緩く感じまして小さくしたいのですが可能でしょうか。
イリジウムで作成したためなかなか難しいかと思いますが、何か良い方法がございましたらご教示いただけますと幸いです。
ご検討よろしくお願いいたします。
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イリジウムは、融点が高く、そして硬くて、常温では展延性がほとんどないため、通常の方法ではサイズ直し（サイズ縮小）が困難な素材です。
そこで、今回、取った方法は、イエローゴールドをイリジウムリングの内周に貼り合わせて、サイズを縮小する方法です。
ご相談にお越しになり、プラチナを貼り合わせる方法よりも、パラジウムを含まない金属を用いたいというご希望をいただきまして、22金イエローゴールドを貼り合わせる方法をご提案させていただきました。
それでは、写真画像を合わせて、工程の記録を残しておきたいと思います。
まず、納品当初の写真画像はこちらです。
制作記録はこちら
→ http://ringology.org/banana/2710336
こんな形で、22金イエローゴールドの内巻きのリングを用意します。
22金イエローゴールドは、20金イエローゴールドをロウ材に用いてロウ付けしています。
イリジウムの内周を少しずつ削りながら、22金イエローゴールドの内巻きと擦り合わせてゆきます。
この後のロウ付けでは、1000度ぐらいまで加熱すると、22金イエローゴールドの方がイリジウムよりも熱膨張が大きいので、微妙な擦り合わせの寸法コントロールが必要です。
擦り合わせが完了したら、ロウ付けです。
ロウ付け工程の写真画像は、手が塞がっていたので残っていませんが、22金イエローゴールドとイリジウムを18金ロウで接合します。
ロウ付けが完了したら、削り＆研磨で形を整えます。
1.25号分（内径にして0.4mm）、サイズを小さくしたので、その分外周も少し削ってボリューム調整もしています。
そして、当初と同じ文字刻印を入れて、鏡面に磨き上げてゆくと完成。
内周のイエローゴールドが差し色のようになって、美しいリングに仕上がりました。
無垢のイリジウムはもちろん美しいですが、内周イエローゴールド・外周イリジウムの色合わせもとても美しいですね。
ジャストフィットに、サイズ修正が完了しました。
特殊な材料でも、特殊な材料の扱いを熟知しているTOKYO DIAMONDだからこそ、自由自在に扱えます。
これで、また心地よく着けていただけますね。
今回、このサイズ修正加工は、22金イエローゴールドを履かせる必要があり、また文字入れも再度行なう必要があったため、修正加工料52,800円（税別）で、させていただきました。
他にもご相談・ご質問などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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