妻が亡くなり、5ケ月になりつつある。
葬儀はしていないので、当然、弔問の客は少ない。
同じ町内では2名が訪れただけ。
妻の知り合いの数名は郵便でお供えをいただいた。
親しく付き合っていた人たちは、
それぞれ、お供えをもって訪問してくれた。
親戚はメールを交わしただけ。
私の妹夫婦は、勿論、尋ねてきた。
遠方の友人たちは、メールや手紙。
これでいいのか、と最近思う。
妻の思い出は、夫が独占していいのか。
子どもたちは、それぞれ、親子の情がある。
数日前、妻の誕生日。
自宅にいる私と長女(天使)の2人だけで祝った。
もし、生きていれば、75歳。
お別れ会をした方がいいのか、
私は少し悩む。
私は面倒なことをしたくない。
しかし、妻の思いは別かもしれない。
妻は私と違い、ごく普通の感性の人。
人付き合いも、普通の感じ。
この世のお別れは、
葬儀をしていないと、とても寂しくなる。
このような問題に最適解はないだろう。
やってもいいし、
やらなくてもいい。
葬儀がイヤである私の感覚。
決まりきった型どおりのやり方。
これがイヤ。
もし、フリートークや即興演奏などあるなら、
葬儀もいいのだが。
思いがけない発見があるとか、
新しい人生が開けると。
そんな期待がもてるなら、葬儀も大賛成なのだが。
死は悲しいとか、さびしいとか、
そんなのはイヤなのだ。
生が楽しいように、
死も楽しくなくては、やる気がしない。
私の妻は、とても普通の人。
いくらか気が小さくて、心配性。
(私も同じだが)
私と結婚したので、
背伸びして頑張ってきた。
もともと、向上心の強い人。
年齢と共に成長していった。
私は妻のことを、
世界一美しい女だと思っている。
この実感を人に伝えるのは、
とても難しい。