人が悟るというのは、

人である限界を知る、自分という個として限界を知る。

限界を知ったうえで、短いひと時(人生)を、

おのれの個性と環境という与えられた限界の中で、

こころゆくまで楽しみ味わうことだと思います。

 

たとえ、重度の障害、大病、あるいは精神疾患に陥ったとしても、

それを受け止めて、その限界の中で、

幸せをつくっていくことだと思います。

 

人生を楽しみ味わい、幸せになることは、

当然、一人ではできません。

人は社会的生きもの。育つにも成熟するにも多くの仲間が必要です。

さらに、地域社会、国、世界、地球、宇宙、すべてはつながっています。

その大きなつながりの中で、つながりを確かめ、

そしてつながりをさらに、強固にしていく、

人が生きるというのは、そういう深い意味があります。

 

理想を言えば、あなたの一生は、

あなたが幸せになるだけでなく、

あなたにつながる全ての人々や生きものや宇宙のイノチたちに、

わずかでも、幸せをもたらすものでなくてはならないでしょう。

 

そういうことをなしえるのが悟りと思います。

 

従って、悟りは、

普通に生きていれば、誰でも、

なせることです。