天使(娘)が8年前、もやもや病(難病)を発症、

以後、当事者団体に色々と参加した。

 

もやもや病の会。

高次機能障害の会。

精神疾患の親の会。など

 

吃音の会は、15年以上になる。

ボランティアを一生懸命やっていたころは、

精神障害デイケアを行う団体やCAPや、また、

ダルクや犯罪被害者支援などの勉強会にも参加している。

 

難病や障害者たちが、この社会で生きるうえの困難に、

共通の特徴がある。

1、孤立している。

1、必要な情報が手に入りにくい。

1、行政の支援は、非常に限定的。

当事者たちは、実情を知らないままで生きなくてはならない。

 

当事者団体(セルフヘルプグループ)は、上記の問題解決に役立つ。

1、会員や当事者や関係者たちの情報交換の場づくり。

  これにより、病気や障害や制度などについて理解が深まる。

1、個々でするには限界がある行政への働きかけを団体で行う。

 

しかし、当事者団体も長く(10年も)運営していると、

当然、マンネリ化する。

当初の初々しい気持ちが失せていく。

 

病気や障害について、いくら勉強し情報収集しても、

病気や障害が目に見えるほど、良くなるわけではない。

学術の進歩はゆるやか。

行政からの社会的支援も、予算などの限界がある。

 

また、社会の認知にも、限界がある。

世の中に問題はいっぱい、一つの話題だけにスポットは集まらない。

 

当事者の会(セルフヘルプグループ)は、有益であるが、

マンネリ化する。

会員も運営の仕方も、組織も固定化していく。

代表が5年以上変わらない団体は、だいたい同様。

 

私が住んでいる街にも色々な団体がある。

それぞれ扱う対象が異なり、会が発足したいきさつも違う。

 

私はいろいろな会に参加した。

10年以上続いている会は、

だいたい共通な問題をかかえる。

 

1、新しい会員が増えない。

1、会の運営や情報交換に活気がない。

1、外の社会に対して、認知を広める努力を諦めている。

1、会の予算や運営に、自主財源が少なく、活動が拡大できない。

 

私が入っている吃音者の団体(言友会)も同様な課題を抱えている。

ただし、全国組織の全言連は絶えず若返りがなされているが。

 

例えば、吃音という障害を取り上げると、

その解決には、

吃音の認知を世の中に広めることが最重要課題。

 

個々の吃音者の悩みの最大は、

吃音であることをカミングアウトできないという問題がある。

いくら口で言っても、周囲に理解されない。

従って、合理的配慮も期待できない。

そもそも、学校の教師が良く知らない。

教員養成課程で充分な教育を受けていない。

もちろん、職場でも同様。

 

精神障害も場合も、だいたい同様。

世の中に偏見や誤解は多いが、正確な理解は少ない。

部落問題や移民や外国人への対応も似ているが。

 

障害者団体、当事者団体、セルフヘルプグループなど、

今活動している団体や活動は多いが、

皆バラバラ。

かたちだけは全国的な組織もあるが、動きは鈍い。

 

世の中への認知には、

学校教育がまず、一番大切と思う。

子どもたちへの教育の場で、

障害や難病や多様な疾患について学ぶことが一番肝心。

すべては、そこから始まると、私は思う。

 

障害者運動のグランドデザインを考えている。

つづく