人のこころはもろい。
どんなに努めても、石のように硬くはなれない。
どんな修行をしても、無にも神にもなれない。
さらに、
おのれの意識から外には出られない。
自我から逃れることはできない。
死ぬまで個の限界に閉じ込められる。
加えて、
自分以外の目で見ることもできない。
もちろん、聞くことも、感じることもできない。
優れた共感力があっても、
同じ体験はできない。
小説家が1000冊の本を書いたとしても、
世界全体の記述はできない。
おのれ一個の個体さえも、
満足に表現できない。
その上に、
人のイノチは、今、この瞬間しかない。
過去も未来も、過ぎ去れば、霧のかなた。
思い出は、夢のようにはかない。
今、読んでいる本は、
「火炎樹の下で」福田富士枝著
前作「今もなお」の続編となるエッセイ。
約3年前に乳がん末期と診断されてからのことが書いてある。
人の一生は、青春もいいが、
最期の方が、断然、生きるに値する。と
あらためて、実感できる本。
著者は、余命半年と診断されながら、今も健在。
暗い気持ちにならないで読めるのがいい。
最近、自作の歌詞でCDも。
YouTubeにも自作の歌がいくつかある。
まだ、途中であるが、
簡単な感想を書いた。