昨年、友人が出版した本。
「飛鳥藤原京の山河意匠」木庭元晴著(関西大学出版部)
新しい知見に満ちている。
時間を正確に告げるためには、
天文学が不可欠。
古代文明で、天文学が誕生。
中国で漢の頃、高度な天体観測がなされていた。
日本に伝わるのは、飛鳥時代。
推古天皇は大陸からの先端科学を積極的に受け入れた。
その頃の先端学問は、仏教。
宇宙の真理、生命や人生観を、仏教から学ぶ。
学者や専門家や技術集団が多数、来日している。
北極星は天空で不動。
太陽や惑星や星座は、北極星の周りを規則的にめぐる。
北極星観測には、大規模施設と先端技術、専門家が必須。
飛鳥時代、天皇を中心に、
国の予算も重点的に投入された。
その施設の一つが、
飛鳥の水落遺跡。
天香久山を通る天の北極軸上にある。
上記の本によれば、
水落遺跡の基壇中央は、天香久山山頂を通る天の北極軸上に設置され、
山頂から遺跡まで、約2km。
今の最精度GPS測定によれば、東西の誤差は、6cmという。
現在の測量会社が行う地形測量で換算すると、誤差は25cmになるというから、
この6cmという誤差が、いかに信じがたい数値であるのか。と分かる。
飛鳥時代は、石の加工も先端技術。
古代アメリカやエジプトと同レベルが達成されている。
飛鳥時代について書かれた上記の本は、
非常に興味深い。
関心のある方には、購読をお勧めしたい。
ただし、本の定価が3600円だが。
これから何度か、この本について書く予定にしている。
話は変わるが、21世紀の先端技術と云えば、
5Gシステム。
5Gシステムの実用化がすでに始まっている。
5年後には、世界でモバイル契約は10億を超えると予想されている。
2時間映画が一秒で受信できる。
通信スピードは100倍に、
容量は1000倍になるという。
医療では、
街角のボックスに入れば、そこで検査から診断まで短時間で可能になるだろう。
教育では、
学校に行かなくても、ひとり一人の個性に合わせた良い学びが、どこでも可能になるだろう。
コンサート会場に行かなくても、
臨場感は、最前列と同じになる。
例えば、10万人でごった返す、人混みでも、
ひとり一人の顔の正確な判定が可能になる。
大規模な工場でも、
効率的な制御が可能になる。
交通システムは、大幅に変化するだろう。
働き方も大変化。
長時間労働やパワハラやセクハラもなくなる。
すべてが可視化される。
行政の不効率もガラス張りになる。
取り調べもガラス張り。
冤罪も少なくなるだろう。
5G社会に向けての変化は、
今まで以上の大変化になる。