天職はどうしたら、見つけられる。
年少時から、天分を発揮する稀な例を除き、
ほとんどの人は、天職を見つけるのに苦労する。
私の経験から言って、
人は大体どんな仕事にも適応できる。
一番の問題は職場環境だろう。
良い先輩がいたり、
過労にならないように配慮されたり、
技能やスキルアップのチャンスが用意されていたら、
その仕事が天職になりえる。
私の場合、34歳で放射線技師になった。
好きな仕事というよりも、他に選択がなかったからだ。
しかし、この仕事はなかなか快適だった。
私の友人に、彫刻家がいる。
72歳で筋肉モリモリだ。
彫刻は肉体労働。
日本各地、世界にも出かけてノミを振るっている。
石の彫刻が多い。
彫刻をとても楽しんでいる。
まさに天職。
彼のように一つのことに打ち込める人は稀だろう。
例えば、政治家を考えてみる。
多分、若い頃の志は立派だろう。
中には、世襲で地盤を継ぐ人もいるが、
政治家の多数は、志から出発している。
この社会に問題を見出し、
自分が先頭に立って変えようとするこころざし。
政治家を天職と感じている人がほとんどだろう。
天職でなくて、こんな大変なことを引き受けたりしないだろうから。
政治家を続けるのは、大変。
無所属で当選できるのは、市町村議員くらいか。
県会議員ともなると、政党に所属するのが普通。
日本の選挙はお金がかかる。
さらに、票集めがおおごと。
支持者を増やすには、どうするのか。
名が売れていれば、少しは楽だが。
日本の法律は選挙運動にキビシイ。
ほとんど、禁止している。
まるで、選挙運動は悪だと決めつけているように。
ボランティア多数の支援を受けたとしても、
選挙運動はできない。
日本の選挙では、
許される選挙運動は、たかだか一週間か二週間程度。
それ以外、事前運動として、すべて禁止。
従って、政党や有力団体の支援なくして、
選挙に立候補は、ほとんど、不可能。
志しはあっても、
自分の意見は押し殺して、
政党や有力団体の意向を忖度しなくては政治家は務まらない。
自由にものが言えないのが、日本の政治。
ただし、安倍さんの取り巻きは自由に言える。
安倍さんが守ってくれる。