群像10月号、「春、死なん」紗倉まな著を読んだ。

 

感想が難しい。

25歳女性が書いた70歳男性の日常。

 

この男性、

最近、妻が亡くなり、独り身。

趣味がAV。

大学時代は、短歌サークル。

一人息子の我がままに不満あり。

初老期の病、目の違和感など。

 

この男性のイメージ。

私にはピントこない。

 

精力はあふれているが、

何もすることがない。

 

私の知っている範囲、70歳前後の男性を考える。

定年して年金生活が多い。

働いている人が約2割。

病気が約2割。

夫婦とも健康は、約半分。

 

だいたい何かしている。

旅行や趣味や付き合いなど。

高齢者は暇があるので、何でもできる。

 

AVを趣味にしなくても、

若い女が好きな男はお金を出して遊ぶ。

奥さんは黙認。

諦めているのだろう。

 

独り身なら、特に気楽。

人生を謳歌できる。

 

何もすることがなく、悶々はないでしょう。

 

富雄さんは、ちと非現実に感じた。

まなさんは若い。

まだ知らない世界が多いから仕方ないか。

 

だが、文章はなかなか読ませる。

私は、こういう文学的表現は好みではないが。

とても回りくどい。

現実を言葉の綾だけで、ごまかしている。

 

一人息子の賢治君。

まなさんは、こういう男を沢山知っているのだろうか。

描写が具体的で、現実感が濃厚。

 

さすがに、25歳で70歳男性を描くのは無理があると感じた。