15歳の夏休み40日間、東欧とソ連を一人旅した佐藤優君。
高校一年で彼くらい自己主張できるのは、うらやましい。
15歳の私は、自分についての自信がいま一つであった。
吃音はどうしようもないし、勉強も手がつかない。
せめて、成績でも良ければ、もっと違っていたかもしれないが。
もし、今の私が、高校時代に戻れるとして、
どのように高校を過ごすだろうと思う。
まず、授業には出ないだろう。
教師に掛け合い、試験だけで良いという許可をもらうだろう。
ただし、試験は優という条件で。
教科書と参考書があれば、授業に出なくても、
自習して充分にマスターできる。
学校への登校は、図書館だけにする。
遅刻も早退も思うまま。
学校側がぐだぐだ言うときは、
夜間課程に移行する手もある。
あるいは、高卒認定試験で卒業する道も。
時間がたっぷりあるので、
語学に精力を注いでいると思う。
中国語、ロシア語、イスラム語、ドイツ語、フランス語、スペイン語。
そんなに沢山はできないか。
友だちは学校以外で探すだろう。
できれば、年長者がいい。
50歳以上の経験豊富な人がいい。
中学や高校生は、学校内だけに閉じ込められている。
学校の教師は、世間の経験が不足しているので、
学生にとって役に立つ指導はできない。
世の中は広いのだ。
学生は、学校の外に活路を見つけるしかない。
もし、私が高校生に戻れば、
そんな生徒になっているだろう。