「原点」岩波書店2017年3月発行
安彦良和からの聞き取りを編集した本。
安彦氏は機動戦士ガンダムの漫画家で有名。
1947年生まれ、私と同年。
弘前大学時代の学生運動の話に引き込まれた。
私も同様な体験をしている。
安彦氏は、全共闘のリーダー。
卒業を前にして、3ケ月の刑務所暮らし。
もちろん、大学は除籍。
安彦氏の友人には過激派が多いが、
彼は、穏健中道。
そこも、私と似ている。
人生を振り返っての感想や反省が
おもしろい。
21世紀は、人類社会にとって、
大きな変わり目。
問題は深く混沌としているが、
対立する反対派を倒すことばかり考えていたのでは、
よい方向にはいかない。
イスラム国もそうだ。
トランプさんも、安倍さんも、
問題は誰もが抱えている。
聖人はいない、神もいない。
人間同士は、分かり合えないのが自然。
対立や不平不満も自然。
そこから出発するしかない。
民主制は、小さい場所から始まる。
たぶん、コミュニティや地域社会が一番大切。
大きな政治には、権力や富や名誉を求める人があつまり、
そこでは、権謀術数が必須。
小さい場には、そういうものは不要。
21世紀は、大きな政治の混乱が続くだろう。
しかし、
22世紀になると、人類の人口も減り始め、
環境や資源など多様な大問題への対応のため、
国境はなくなり、税と経済は世界共通ルールとなる。
要するに国の消滅するだろう。
22世紀はコミュニティの時代となる。