テレビドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」。

原作者の柏木ハルコ氏へのインタビュー記事。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56515

おもしろい。

生保の現場がテーマ。

 

完全無欠なケースワーカー(生保担当者)がいないように、

純粋で高潔な生保受給者もいない。

人間力でみたら、優劣なく対等なのだが、

裁判官と被告くらいの権力の差がある。

 

理解できない対象に対して、

不用意な言葉をかけて、

人の尊厳を平気で踏みにじる人もいる。

 

これは、教育や行政の現場はいずこも同じ。

 

過ちや失敗は、どんな立派な人でもつきまとう。

貧困や失業や障害など、本人の努力ではどうにもできないこともある。

 

私も民生委員など経験し、生保の現場をいくらか知っている。

対応が難しい問題が多い。

 

本当に困っている人は、

自分から「助けて欲しい」などと

訴えたりしない。

世間の常識。

 

周囲の知人や行政が気を利かして支援しないと、

どうしようもない場合が多い。

 

自分の困難に対して賢く対応できる人は、

そもそも困ったりしない。

ただし、

病気や事故や依存症などは、本人の力ではどうしようもないが。

 

社会保障は、

広く浅く、セフティーネットを敷くのが基本。

とりあえず、そこに行けば、

衣食住と医療の最低限は保障される。

法規による厳密な資格認定は、しばらく後でもよい。

 

当人が落ち着いてから、

ケースワーカーなどの専門家が対面し、詳しく調べればいい。

 

現在の日本では、

このように、なっていない。

 

窓口での規制が、とても厳しい。

例えば、労災申請の場合、精神障害で受理されるのは、

約37%という。

https://rousai.esora-law.com/rousai/statistical/

 

難民認定などは、ほぼゼロに近い数字。

 

日本では、窓口での規制が厳しく。

一度認定されると、事後の調査はあまくなる。

 

本当は、事後のアフターサービスが一番大事。

各人、事情は異なり。

良くなる場合もある。

もっと悪くなる場合もある。

 

困り果てて、行政への支援を求める人たちも

個々の事情は様々だ。