
弥栄(いやさか)の世の幕開けです♪
江戸の剣術修行から土佐に戻った龍馬は、弥太郎の後について、ジョン(中浜)万次郎からアメリカの様子を聞き取り、それを『漂巽記略』(ひょうせんきりゃく)と言う本にまとめあげた風変わりな絵師である河田小龍(かわだしょうりょう)の元を尋ねます。(河田小龍の弟子として、近藤長次郎(饅頭屋)が初登場します。)
河田小龍役のリリー・フランキー氏は、フランク過ぎる程フランクな芝居(それとも素?)で、飄々と演じていたのが可笑しかったですね。
江戸での黒船騒ぎは、土佐にも伝わり、時代が大きく動き始めている雰囲気が描かれている回でもありました。
その中で、龍馬の心の支えとなっていた父親の八平(はちへい)さん(児玉清氏)が死を迎えました。
河田小龍がボソッと言った台詞の中に、現代人が失っている大切な内容が含まれていたように感じます。
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八平の床の横で絵を描き始める河田小龍。
八平「先生・・・。」
小龍「・・・ん。」
八平「龍馬は、年をとって出来たぁ子です。産まれたときから、わしは覚悟しちょった。長い付き合いは出来んと・・・。覚悟しちょったのに・・・。はは・・・、困ったもんじゃ。あいつのことが、心配でたまらん。」
静かに笑みを浮かべながら、絵筆を走らせる小龍。
八平「龍馬は、華を咲かせてくれるが、ですろうか。」
小龍「この家は、実に気持ちがよろしい。みながそなたを敬い、慕い、心配しちゅう。人の温かみゆうもんが、ここには満ちちゅう。そう言う家じゃき、あの末っ子は、優しい男になったがじゃろうの。」
八平「・・・・・。」
小龍「けんど、あれは、なかなか太いぞ。きっと、大きい華を咲かせるぜよ、龍馬は。」
八平「そぉですかぁ・・・。はっ・・・その、華が・・・あっははは、見たかったのう・・・。」
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龍馬「父上、答えが見つかりました。黒船を造ったらどうするか。」
八平「・・・ほう、聴かしてくれ。」
龍馬「はっ・・・はい。黒船を海に浮かべて、わしは、この一家みんなぁを乗せるがじゃ。」
千野「えーっ!!」 乙女「黒船に!?」
龍馬「ほんで、世界を見てまわる!! 春猪! ここが、今わしらがおる土佐じゃ! ここから、まず船は、西へ向かって清国、古(いにしえ)からある大国じゃ、きっと、見たこともない風景が、広がっちゅうはずじゃ。そこから更に、西へ向かって、インド! お釈迦様が産まれた国じゃ!」
権平「おお、そりゃあ、行って見たい!」
龍馬「そこから先には、エジウト言う国があるらしい。小龍先生から借りた本には、そこは、砂漠の国で、石で作った山があるちかいちょった。」
千野「石の山?」
龍馬「船は、南へ下って、アフリカじゃ!! だだっぴろぉい原っぱには、象やらキリンやら、珍しい獣が数えきれん程おるそうじゃ!」
春猪「見たい!!」
龍馬「見たいのぉ!! はっはっは、そこから船は、ユーロッパへ向かう」
伊興「ユーロッパ?」
龍馬「恐ろしい程の文明が進んじゅうユーロッパじゃ。みんなぁ腰を抜かしてしまうかも知れんのぉ。」
春猪「行きたぁい!!」
龍馬「行って見たいのぉ。けんど、まだまだ旅は終わらん。広い広い大西洋を越えて、ジョン万次郎さんが行った、アメリカへ向かうがじゃ!! ヌーヨーカ言う町は、どこにあるがかのう、プレジデント言う人にも、会うてみたいがぜよ! はっはっは。」
八平「・・・・、おまんは、そんな事を考えちょったか・・・。」
龍馬「・・・・・はいっ。」
八平「楽しそうな旅じゃあ、うんっ、みんなぁで、行くがぜよ。こんな、嬉しい日は、初めてじゃ。」
龍馬「父上!!」
-弥太郎のナレーション-
八平さんが、静かに息を引き取ったがは、この日から、まもなくの事じゃった・・・。
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縁あって家族となった魂と魂の絆の美しさを思い出させてもらいました。
Photo:見上げる文明の形。(by 新宿)
BGM:一番星/平原綾香♪