私がかつて勤めていた会社に、サラリーマンの鑑と言うべき営業社員がいらっしゃいました。

ストレスの多い現代、昔に比べて、エリートの数が大幅に増えている現代。ちょっと良い大学を卒業したくらいでは、出世も難しいし、安定した終身雇用ということもありません。

この、サラリーマンの鑑というべく男性は、
何が凄いかというと、
「僕、窓際族でも、いいも〜ん」と、すっかり開き直られ、
異動になったって、鉄道が走ってるところなら、どんなに遠くでもOK‼️と公言されていました。
窓際族でも、一部上場企業なら、福利厚生もしっかりしているし、そこそこの高給はいただけます。

このかたは、鉄道マニアでいらっしゃいました。
ところが、会社はちょっと意地悪でして、
鉄道のない沖縄県に彼を異動させてしまったのです。ガーン
彼はカナヅチで泳げませんでしたが、私たちは、彼を励まそうと、
泳げなくてもスキューバダイビングはできるよ!!と言うと、
早速スキューバにチャレンジされまして、
悠々と沖縄ライフを楽しまれました。
社内では、おぼっちゃまくんというニックネームがついていました。
彼のお父様は、大手企業の社長様で、ご実家は、渋谷区にありました。
『おぼっちゃまくん』という、ちょっと品のないアニメをご存知でない方は、youtubeで検索してみてください。
私もアニメの『おぼっちゃまくん』については詳しくはしらないのですが、なぜそんな下品なアニメを知っているかというと、私の知人(先輩)が、声優をしていて、『おぼっちゃまくん』の登場人物の声を担当していたのです。

なるほど、彼は、KY気味なところがあって、
ホント笑えるのです。

彼曰く、
「支社長は、新幹線で普通指定席、
僕は、グリーン車で、悠々!」と、
同じ新幹線で、上司よりもランクの上の席だったということを、
普通なら、黙っているところですが、
悠々!と、とどめの言葉まで添えて、
面白おかしく語る次第です。
そもそも、当時、部店長クラスならともかく、
課支社長クラスは、出張の際は、グリーン車は使えなかったのです。
まして、彼は、当時、主任でして、要は平社員でした。
・・彼くらい、鈍感力がないと、世知辛いサラリーマン社会では、やっていけないですよね。

新社会人の方々に鈍感力のオススメです!!

先日、その、おぼっちゃまくんから、久しぶりに連絡がありまして、その内容は、
「僕、○月◯日のテレビに出るから観てください!」という内容。
観てみると、なんと、バラエティ番組でして、彼は、笑いを取っていました。
は???と思い、彼の名前でネットで検索してみると、なんと、タレント事務所のシニアタレントとして、彼が掲載されていました。
早期退職して、シニアタレントになられたようです(笑)
それはそれで、楽しい人生ですね。