大阪フィル創立70周年記念
第55回大阪国際フェスティバル2017
バーンスタイン「ミサ」
2017.7.14(金)
大阪府 : フェスティバルホール
午後 7時開演
総監督・指揮・演出/井上道義
照明/足立恒
美術/倉重光則
振付/堀内充
音響/山中洋一
副指揮/角田鋼亮
合唱指揮/福島章恭
児童合唱指揮/大谷圭介
舞台監督/堀井基宏
キャスト/
大山大輔、小川里美、小林沙羅、鷲尾麻衣、森山京子、藤木大地、古橋郷平、又吉秀樹、村上公太、加耒 徹、久保和範、与那城 敬、ジョン・ハオ ほか
ボーイ・ソプラノ(オーディション選抜)
管弦楽/大阪フィルハーモニー交響楽団
合唱/大阪フィルハーモニー合唱団
児童合唱/キッズコールOSAKA
バレエ/堀内充バレエプロジェクト、大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース
ミュージック・パートナー/佐渡裕
『これはミュージカルか、オペラか?
20世紀を象徴する音楽家バーンスタインの傑作「ミサ」ー国内では23年ぶり、関西では初上演!
オーケストラ、歌手18人、混声合唱、児童合唱、ロックバンド、ブルースバンド、ダンサーら総勢200人が出演し、舞台美術なども加わる総合芸術。
混沌とした社会に強烈なアンチテーゼを投げかけ救いと希望を呈示する物語を、日本クラシック音楽の鬼才・井上道義が現代に映し出す。』
バーンスタイン『ミサ』、観てきました!

佐渡オペラ『フィガロの結婚』の初日を観た後、阪急電車に乗って、梅田へ。
(フィガロ、素晴らしかったです。感想はゆっくりと別記事で)
18:20頃にはフェスティバルホールに到着。
余裕で間に合いました。

感動しました・・

これは、名作 



オペラというより、ミュージカルです。

オペラの起源となった、神を讃えるラウダ。
聖職者が歌ったこれらラウダを意識し重ね合わせた作品であることは間違いなさそうです。
バレエ『春の祭典』ともイメージが重なりました。
白いグランドピアノの上に設置された祭壇、
舞台中央の大きな滑り台、
・・凝った舞台演出でした。
グレー系で統一された衣装もセンスがよかったです。
小林沙羅さんや藤木大地さんは存在に華があるので、グレーの衣装で、美しさが、より際立ったように思います。
内容は、非常に素直でわかりやすいです。
主役は、司祭。
ミサ式次第に則って、進行していき、
キリエ、グロリア、聖書朗読、説教、
平和の賛歌、聖体拝領、、
・・そして通常ならば、
「行きましょう、主の平和のうちに・・」
・・とミサを終えるところですが、
そう順調には行きません。
なぜ、問題作と言われたのかといえば、
理由は明白です。
しかし、問題作とされて、ほとんど上演されなかったこと自体が問題のように感じました。
現代人の心情を象徴する作品。
きっと、時代を先取りしすぎたのでしょう。
今ならば、時が満ちているような気がします。
『聖なるかな、聖なるかな(感謝の賛歌)』にしても、『神の子羊、世の罪を除きたもう主よ(平和の賛歌)』にしても、かっこいい!と素直に思いました。
カトリックのミサでこれらを普通に唱えるよりもずっと、人々の心を動かすことでしょう。
聖具を壊す必要があったかどうかはわからないけれど、既存の宗教の限界を表現するためにはどうしても壊さなければならなかった、ということは理解できます。
とにかく、素晴らしい作品でした。
観るべき作品です。
拍手が鳴り止まず・・。
観ることができて、よかったです。