〜オールドマスター 西洋美術の巨匠たち〜
会期: 2017.3.18〜6/18
森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ52階)
開館時間: 10:00〜20:00
※この後、7/1〜9/18まで愛知県立美術館、
10/3〜2018.1/14まで兵庫県立美術館に巡回します。
ウィギリウス・エリクセン「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像」1760年代
会場に入ってすぐ、1番最初に展示されていたエカテリーナ2世の肖像画のみ、撮影可となっていました。
せっかくなので、アップで撮影しました。
拡大すると、細かい王冠の描写などもよく見えました。

エカテリーナ2世は、エルミタージュ美術館の創設者です。

本展覧会では、エルミタージュ美術館の中でも、16世紀のルネサンスから、17世紀〜18世紀にかけてのバロック、ロココ時代に活躍したオールドマスターと言われる巨匠たちに焦点をあてられていて、名画85点が来日、展示されています。
85点の中には、エルミタージュの礎を築いたエカテリーナ2世が収集した作品も多く含まれています。
展示は、国別に、
1.イタリア:ルネサンスからバロックへ
2.オランダ:市民絵画の黄金時代
3.フランドル:バロック的豊穣の時代
4.スペイン:神と聖人の時代
5.フランス:古典主義的バロックからロココへ
6.ドイツ・イギリス:美術大国の狭間で
の6つに分けて展示されていました。
1.イタリア
カルロ・ドルチ「聖チェチリア」1640年代後半
音楽の守護聖人、聖チェチリア。
西暦200年にわずか23歳でこの世を去ったのだそうです。
聖チェチリアの象徴であるオルガンを弾く姿で描かれています。
ユトレヒト出身の画家、ホントホルストは、カラヴァッジォの影響を強く受けた画家です。
先月訪れたデンマークのガウノー城で、ホントホルストの描いた、楽しそうな顔でオルガンを弾いて歌っている男女の絵に、思わず目が止まり、
しばらく立ち止まって眺めました。
小さくホントホルストと書かれた札が絵の下に貼られていて、はじめてこの画家に興味を持ちました。
今回の出品目録にざっと目を通した後、一番観てみたいと思った作品です。
この「陽気なヴァイオリン弾き」と「陽気なリュート弾き」は対になっています。
エカテリーナ2世の収集した重要な作品のうちの2点なのだそうです。
3.フランドル
フランス・スネイデルス「鳥のコンサート」1630〜1640年代
この絵、好きです。

ふくろうが楽譜を持って指揮をしているのですが、鳥たちは自由気ままに歌っています。









見目麗しい白鳥は、きっとガアガアと非音楽的な大声で鳴いているのでしょうね。。

困り果てた指揮者ふくろうの顔がなんとも可愛らしいです。

4.スペイン
フランシスコ・デ・スルバラン「聖母マリアの少女時代」1660年頃
縫い物をする手を止めて、お祈りする幼い聖母マリア。
マリアは、幼少の頃より、刺繍や縫い物をして過ごしていたという伝説があります。
この絵を見て、結びついたのが、
カトリックの幼稚園でのモンテッソーリ教育の「縫いさしのお仕事」。

今でも娘の部屋に飾っています。
縫いさしのお仕事に集中して取り組んだ後の、満ち足りたような安らかな園児達の顔を思い出しました。
きっと、この少女時代の聖母マリアの絵の姿を理想としていたのですね。
5.フランス
今回のチラシにも掲載されている作品。

師匠と弟子による共作です。
ドレスなどのテキスタイルの描写が素晴らしくて、見入ってしまいました。
びっくりしたような顔も可愛らしいですね。

6.ドイツ
ルカス・クラーナハ「林檎の木の下の聖母子」1530年頃
原罪を象徴する林檎を持つイエス・キリストを抱く聖母マリア。

背景の川は、ドナウ川だそうです。
やはり、クラーナハの絵は、圧倒的な存在感でした。



帰りの新幹線の時間までに、さらりと鑑賞するつもりでしたが、充実の展示に、思いの外、時間をかけてじっくりと観てしまいました。
展覧会のミニガイドブック、「チェブラーシカ、美術館へ行く」
チェブラーシカ、可愛すぎますね。

撮影コーナーでは、チェブラーシカのぬいぐるみを抱っこして写真を撮りました!

思わず笑顔に。

とっても可愛い写真が撮れますよ。







展覧会の後は、六本木ヒルズ2階のラ・メゾン・ドゥ・ショコラへ。

これからの七夕の季節にもぴったりですね。









これは娘が幼稚園で作った縫いさしです。







