くらしきコンサート 山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団の倉敷公演に行ってきました。

第99回 くらしきコンサート
山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団
ソリスト/河村尚子(ピアノ)
■公演日時 2016年6月23日(木)
■開演 19時予定
■会場 倉敷市民会館
■曲 目
ベートーヴェン/「エグモント」序曲 op.84
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番ニ短調 op.30
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調 op.92
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番ニ短調 op.30
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調 op.92
【白壁の街並みの美観地区】
大雨による道路渋滞を懸念して、JRで倉敷に向かいました。
福山発のサンライナーで、倉敷まで4駅 36分。

前夜は、大雨の音で寝つけず。
その上、金縛りにあい、目が覚めたのは午前2時。

しばらく横になったままじっとしていると、雨の音ではない水の音が聞こえてきます。
なにかがプカプカ漂って、ぶつかっているような。
海が満ちてくるような水の音。

慌てて、ベランダへ出てびっくり!
2階のキッチンの勝手口に面したルーフバルコニーに、屋上から滝のように流れてくる水が溜まっていました。勝手口のドアの敷居の上まで水がきていて、あやうく部屋の中へ浸水するところでした!
それからは、ひたすら、大雨の中、バケツで水をくみ出し続けました。

筋肉痛になりました。
明け方だいぶ小降りになり、水が引いてきたので、漂流物を片付けました。
大水で漂流したスズメのごはん用のお皿が排水口に蓋をしてしまっていて、流れが悪くなっていたのが原因だったようです。
それにしても、金縛りにあわなかったら、そのまま寝てしまっていたことでしょう。

目が覚めたら家中が浸水という事態になっていたと思うと、ぞっとします。
金縛りは、虫の知らせだったのかもしれません。
。。ということで、寝不足のまま、朝から文化センターで講座。
2時間立ちっぱなし、喋りっぱなしの上、終了後は1時間くらい生徒さんからの質問に答えていて、午後に帰宅。
そして、倉敷へ。
美観地区を散歩しながら、ゆっくりと市民会館へ。 

前日ほとんど寝てなくて、こんなに前の席で大丈夫かなとさすがに不安になりましたが、心配に及びませんでした。
演奏が素晴らしすぎて、身じろぎもまばたきもせず、息をした記憶もないほど、集中して聴いてしまいました。
山田さんの指揮、やっぱり好きです。
特に、今回のプログラムは、ベートーヴェン。

終演の時に、舞台で山田さんが『ベートーヴェンは大変!』とおっしゃっていましたが、私は山田さんのベートーヴェンを聴いて、山田さんファンになったので、今回のプログラムは感激もひとしおでした。
山田さん、どんどん磨きがかかって、洗練されていく感じがします。まさに、若き巨匠ですね。
今回は、特にオケもよく鳴っていたと思います。
バーミンガム市交響楽団の方々もノリノリ!
勢いがあって圧倒的なパワーがありました。
山田さんが、オーケストラに信頼されて、よい人間関係を築かれていることがよくわかります。

ラフマニノフのピアノ協奏曲3番もよかったです。
河村尚子さんのコンチェルトを聴くのは、モーツァルト、ブラームス、そして今回のラフマニノフで3度目。
毎回、期待を裏切らないピアニストです。
前回のブラームス2番は、女性とは思えないパワフルな演奏でしたが、今回のラフマニノフも然り。
1楽章の出だしの柔らかさに、まずはびっくり。
そして3楽章。あの小さな身体のどこにあのパワーがあるのかと感じました。
ラフマニノフの曲は大好き、でも3番で泣いたことはない私ですが、今回、初めて涙が出ました。
特別にファンというわけではないので、客観的に聴いていたつもりですが、3楽章では渾身の演奏に感極まりました。
ブラボー。すごかったです。
後ろの方から、発狂したような声でフライング気味にブラボーが飛びました。でも嫌な気がしなかったです。おそらく、会場にいた人のほとんどがブラボーの気持ちだったと思います。
ソリストアンコールは、ラフマニノフのエチュードop.33-8
個人的なことなのですが・・
今回、最前列の中央、ピアノの右横、かつななめ下から聴きましたが、
私は、やっぱり、こういう席でピアノを聴くのが好きなのだとつくづく思いました。
長年、リビングにてピアノのそばのソファーに座り、ピアノの大きな音を聴くことに、これまで馴染んでいましたから。
どんなに大きな音でも耳が痛くならない音質を好むようになったと思います。
我が家の猫も、ピアノの音が大好き。

リビングにピアノがない生活になって3年になりますが、猫がピアノの音を聴きながら、ピアノの上で安心して寝ていたのが懐かしいです。
今回、ピアノをそばで聴いて、とてもリラックスできたことも、感動した理由です。
後半は、ベートーヴェンの交響曲7番。
ベートーヴェンの7番は、先月は別府で聴き、そして8月はミューザ川崎で聴きますが、いつ、どこで、何度聴いても元気が出る曲。
この日のように、くたくたに疲れきっている日には、特に心身にしみます。

本当に、楽しかったです!



バーミンガム市交響楽団と山田さんの、勢いのある演奏に感動しました。

またしても、熱狂的なブラボーの嵐!

そりゃ、そうですよね。
舞台の山田さんとバーミンガム市交響楽団のみなさまの演奏後の達成感と安堵に満ちた笑顔がとても嬉しそうでした。

アンコールには、シェークスピアの没後400年の今年、バーミンガム市交響楽団はシェークスピアにちなんだ曲を演奏会でとりあげられていらっしゃるそうなのですが、その中から、弦楽によるとてもチャーミングな曲。
ウォルトンの『ヘンリー5世』より、彼女の唇に触れて別れなん。

舞台で、山田さんが感激されていた見事な紫陽花のアレンジメントの写真を終演後に撮らせていただきました!

楽団員さんにも、このきれいな花は紫陽花ですよ、と紹介されてました。

