広響ポップスin福山
「みんなの街」応援コンサート
藤野浩一のスーパーアレンジでお贈りする
懐かしのヒットPOPS!
~あの頃のメロディー~ 

日時: 2014年7月18日(金)午後6時30分開演
場所: リーデンローズ福山 大ホール
指揮: 藤野浩一
管弦楽: 広島交響楽団

3回目を迎えた広響ポップスin福山。
お客様は約1000人。
心あたたまるとってもよいコンサートでしたラブラブ

このコンサートは、全国で、福山と愛知の二カ所で行われている試験的なプログラム。
日本財団の補助金により運営されています。
寄付という社会参画の方法を知るきっかけとなる演奏会です。
入場料の全額が福山市の社会福祉に使われることで、
地域社会に貢献する喜びを感じていただくことを目的としたプログラムです。
お客様はコンサートを楽しみ、かつ、入場料は全額寄付され社会の役に立つ、
という画期的なコンサートです。

会場で配布されていた小さな折りばらのピンブローチ。
とっても可愛らしくて、1ついただきました。
私は幸せの青い薔薇を選びました宝石ブルー
ブローチを襟元につけてコンサートを鑑賞しました。

ポップスコンサート、というとクラシックではないので、
今まで、ちょっと軽く見ていたような気がします。(ごめんなさい)
広響は、年間140回を超える演奏活動をなさっています。
しかも、毎回、異なるプログラムを演奏するという超ハードスケジュール。
ジャンルに関係なくとても楽しそうに演奏される団員さんに、
プロ意識と余裕を感じました。
ここ最近の広響の演奏は、海外の有名オケにも引けを取らない名演続きで、
何を聴いていても、信頼して聴くことができるのですが、
ポップスも上手で、さすがだと思いながら拝聴させていただきました。
指揮者の藤野浩一さんも、
「おらが街のオーケストラ、広島交響楽団! 素晴らしいオーケストラです!」
と、おっしゃってくださいました。
本当に地元の誇りですねブーケ1

それと、ニューシネマパラダイスで、
初めて、新しいコンマスの佐久間さんのソロを聴かせていただきました。
とても大人っぽくて良かったです。
佐久間さんを取り巻く暖かい空気も、よいですね虹

プログラムは、
70年代の世界のポップス、オーケストラ、日本の歌謡、テレビヒット曲メドレーなど、
テレビが一番面白かった時代の懐かしい曲ばかり。
藤野浩一さんのアレンジは一流です。
1970年代は、世代を超えて家族みんなが同じテレビ番組を観る
古き良き時代だったのかもしれません。
大阪万博のテーマソング「世界の国からこんにちは」で始まり、
「宇宙戦艦ヤマト」で締めくくった日本のテレビヒット曲メドレーでは、
思わず、当時にタイムスリップして、ホロリと切なくなりましたネコ

70年代というと、私にとっては、幼稚園から中学生まで。
日本が大きく変わっていった時代でもありました。
大阪万博の頃は、まだ広島に新幹線が開通していませんでしたので、
夜行列車で、万博に行ったなあ、とか…。
その後、新幹線が開通し、広島にも一大レジャーブームが到来し、
小旅行の機会が格段に増えたなあ、とか…。
いろいろ、思い出しました。
70年代には、中国地方にも高速道路が着工されました。
全線開通には随分長い年月がかかりましたが、
広島では、まさに交通網が飛躍的に進歩した10年だったように思います。
交通網の進歩は、新しいスタイルの流通を生み、社会が大きく変わりました。
その70年代が終わり1980年のこと。
急病で入院する父を送っていくタクシーの車中で、
「今はどんどん時代が進歩しています。
10年後の日本がどのように変わっているか、
長生きして、その目で確かめてください。」と、
タクシーの運転手さんに励まされました。
結局、父は家に帰ってこられなかったけれど、
その後、本当に、日本は大きな進歩を遂げました。
まだまだこれからどのように変わっていくのか、はかりしれないほどです。

東京オリンピックに向けて、日本は明るい時代に突入しています。
インフラ整備はどんどん進むことでしょう。
産業では、3Dプリンターの進化で、ものづくりのスタイルは大きく変わるでしょうし、
ネットの普及で、流通のスタイルも大きく変わるでしょう。
ものづくりの分野で、生き残ることができるものは、
機械ではできない、見事な手仕事、美術品、芸術です。
流通分野では、ネット販売が流通の主流になるでしょう。
そういう時代では、人と人との絆やぬくもりが貴重なものになり、
観客と演奏者が会場で一体感を味わえる演奏会やライブなどの、
果たすべく役割が増えるかもしれない…。
どんなに時代は変わっても、芸術は普遍で、生き残れるのでは。

…などと、思いを巡らせながら、聴いていました。

クラシックの演奏会ですと、芸術性を鑑賞することに重きを置いていますので、
個人的な思い出にリンクして聴くことはないのだけれど。
これが、ポップスコンサートの醍醐味なのかもしれません。

会場のお客様も、集中して、真剣そのもの。
会場の1000人にそれぞれの人生があり、
懐かしい曲を聴いてご自身の思い出を重ね合わせていらしたことでしょう。
お客様のノリがとても良かったです。
メドレーの曲数あてクイズや、藤野浩一さんの「つるの恩返し」のお話など、
軽妙なトークに会場は沸いていました音譜

盛大な拍手のあとのアンコールは、大好きな曲、チャップリンのライムライト。
しっとりと心に染みました。

終演後、席を立ち会場を後にしようとするお客様から、
舞台袖に引いていく団員さんに向けて、再び心からの拍手が送られました。
海外からのオケの終演後に、よく目にする風景です。
福山のお客様の満足度がいかに高かったかを示す一場面でした。


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