webデザイナーの先生を探し始めた私は、アプリの中でそれはそれは必死に探した。
色々なカリキュラムと料金を掲示したページに隅々まで目を通した。
優しそうな女の先生、家庭教師にいそうな誠実そうな男の先生など様々いた。
そこで選んだのが、超強面な先生、「リーゼント先生」だ。
その名の通りリーゼントで、鼻ピ、顎ピをしている先生だ。
カリキュラムが私が求めているドンピシャな内容であったにせよ、なぜ数ある中でその人を選んだのか未だに分からない。
安心、安全、誠実を何より求める超慎重派のマジメ子がだ。
そしてそれを後悔する日はすぐに訪れた。
リーゼント先生はとりあえずzoomでお話したあと契約を考えてくださいと言った。
zoom!?
当たり前だがオンラインで教えてもらうのだから直接やり取りするに決まっている。
いきなり心拍数が上がり、3日後の約束の日までドキドキが止まらない。
なんでもっと優しそうな女の先生にしなかったんだろう…。
超怖い先生で怒られたらどうしよう!
という妄想が止まらない。
そしてその日を迎えた。
リーゼント先生は優しい笑顔で迎えてくれた。
あ、そんなに怖くないかも…。
緊張の糸がほぐれた私は、よほど行き詰っていたのか30分間、話し続けた。
「独学で勉強してきたが何をすればいいのか分からなくなった!」
「デザインにおいてはいいのか悪いのかすら自分では分からない!」
「毎日8時間引きこもって勉強していたら頭がおかしくなりそう!」
助けてくださいと言わんばかりに。
一通り話を聞いたリーゼント先生は一言言った。