人はつい最近まで、森や草原で、他のケモノに混じって暮らしてました。

狩りをしたり、大きな肉食獣に襲われたり、部族間でもしょっちゅう血で血を洗う殺し合いをして、女性を見たら殺してやっちゃおうとするし、女性も武器を手に、相手と戦うし、、、

人の歴史は、そっちのがずっと長いです。

滅多に殺したり殺されなくなったり、ケモノに襲われなくなったり、そういうのほほんとした生活を送れるようになったのは、最近の事なのです。

うさぎでも鳥でも猫でも、生き物はそんなに早く自分の本来の野生の性格を失うことはありません。

見知らぬ猫に急に近づいてもふらせてもらうとか至難のワザですよね。

近づいたら、警戒して、サッと逃げる、それが自然で、そういう性質でなければ生きていけなかったわけです。

人も同じで、今は発動してないけど野生生活していた時の性質は身体の中に抱えています。

ストレスが溜まると体内の血液がドロドロになるので、ストレスに気をつけましょう、みたいな話を聞く事があります。

アレは、動物等に襲われ、出血した時に、血がサラサラだと失血死してしまうので、強いストレスを感じたら血が固まる身体の機能なのです。

限界を超えて走れるようになるランナーズハイ等も長く走って逃げるために必要だったし、痛みを感じないで動く事も必要だったでしょう。

怪我をしていても、その場は機敏に動けるようになるとかは、脳内麻薬のお世話にならないと出来ないことです。

また、出産は親子共々、死んでしまう確率のとても高いものでした。人は他の生き物と比べて頭が大きく発達したのですが、それと引き換えに、出産死する確率激高な生き物になりました。

昔の平均寿命17歳だそうですが、平均寿命を引き下げるものは主に出産死でした。

骨盤が内側からバキバキと剥がれて形を変えていくなんて、、想像を絶する痛さですよね。

⬆️

私も3人産んだけど、、ショックと痛みのあまり記憶が飛びまくりました。


その暴力的な痛みに少しでも対抗できるのが、やはり脳内麻薬です。この場合はセロトニンが作用します。

出産の時は多くの妊婦さんはうとうと眠くなります。

痛みと眠気の交互が陣痛です。


現代人は、アドレナリンもセロトニンもほぼ無縁な生活をしていますが、人の身体は忠実に脳内麻薬を私たちに与えています。

興奮する事のない暮らしをしては、いるのですが、少しの事でもアドレナリンは出て、それは気持ちいいと感じます。興奮とかスッキリとか、、いい感じのプラスな気持ちです。

セロトニンも安らぎや幸福感として私たちは感じます。

脳内麻薬の活躍がないと楽しい!と感じる事がないのです。

きっと、今より脳内麻薬の活躍が盛んだった昔は、爆爆と楽しいや気持ちイイも上だったと思われます。

その代わり死も身近では、あったと思いますが。

SMはなぜ気持ちイイのかというと、その感情の動きや脳の働きを利用して、アドレナリンやセロトニンを出してるからです。

すごい興奮からは、アドレナリンを

すごい痛みからは、セロトニンを

これは、実際の興奮や痛みがそれほどすごくなくても、回路をショートカットすることで、慣れてくると自分で得られるようになります。

ちなみにSM以外でも、アドレナリンやセロトニンは得られます。

いい音楽を聞いたり、いい絵を観たり、お芝居や映画に感激したり、いいセックスで爆イキするとか、格闘技したり、観戦したり、テーマパークで遊んだり、およそ人の娯楽には、脳内麻薬が関わります。

SMが癖になってしまった人は、その脳内麻薬の出方の素早さや自分でコントロールする事ができる手軽さに淫してしまうのです。

もちろん、誘い方が上手くないと、、みたいなものはありますが。

刺激はどんどん強く大きいものを求めます。

慣れてしまうから。

そして、激しくもっと強く!になり、自分の命を縮める人も出てくるようになるのです。

私は、毒はなるべく少量で効かせたいと思います。

一生残る傷跡なんて、あったらいけないと思うんです。

そして、少量でも満足できる脳内麻薬を与えられるのが、上手い責め手さんなんです。

なんちゃってのファッションSMは別として、定期的に自分を苛まないと、脳内麻薬が出なくて鬱々して辛い方が一定数います。

内心、そういう自分が情けなくて嫌だと感じてます。

それは依存なので、SMに限らずですが、、、。

それは、その他の刺激でも補えるものなので、少しずつ他の事へと移行させて、色々な事で脳内麻薬を出してあげて、こだわりから抜ける、、、

SMも数ある楽しみの1つくらいに落ち着かせる、、

そんな感じに着地するのが、一番いいと、私は考えています。