会社の採用活動が苦戦しているみたいです。

新卒が全く集まらない。

 

そりゃ、そうだ。

これから就活する学生にとって魅力的な会社だとは思わない。

長く勤めているので、多少は時代に合わせてきたように感じるけれど

今の大学生にとっては、まだまだ「昭和の会社」だと思います。

社長などの上層部や総務は「アップデートしている」と思っているのもしれないけれど

アップデートできたとしても「平成」です。

まだまだ20年以上の差がある。

 

うちの会社というより業界的な問題なのかもしれないけれど

営業=男性、アシスタント=女性というのが根強い。

私の会社でも男性のアシスタントはいるけれど

最初からアシスタントとして採用されたわけではない。

病気など健康状態から営業からアシスタントになった人がほとんど。

私が入社した頃は営業で使えなかった人は業務部門への異動が当たり前だった。

あとは自主退職させるために倉庫へ異動とか、引っ越しを伴う異動とかね。

で、それを断ると解雇されるとか…

今考えれば、普通にパワハラでアウトな気がする。

今は、部門の異動ではなく業種転向という感じです。

 

元々の体質として色々と問題ありなのです。

あと配属ガチャは大きい。

部署によって仕事の質や量の差、人間の問題など…

どこに配属されるかが本当に大きい。

私のいる部署は社内での比較的、当たりなので退職者は少ないほう。

それぞれの人生設計を考えて辞めていく人はもちろんいるけれど

他部署に比べたら人の出入りは少ないほうである。

 

社長や上層部は「今」ではなくて「未来」をみている。

もちろん会社経営をしていく上では「未来」をみることは必要である。

だけど、先ばかりみて足元をみていないとの言える。

 

時代の流れがあるので一概には言えないけれど

私が入社した当初は入社から3年以内での離職率はかなり低かった。

会社が合わなかった人は1年いるかいないかというのがほとんだだった。

離職率が上がるのが、入社5年目あたりであった。

社会人にも慣れて、30才前に結婚とか考える頃でしょう。

で、5年目で辞めなかった人たちはだいたい残っていることが多かった。

でも、今は入社3年あたりで辞めていく人が男女ともに増えた。

毎年、新卒採用しているけれど

採用が追いつかないほど辞めているように感じる。

新人配属されてもすぐに辞めていくので教えるほうもテンションが下がる。

通常業務+新人への指導なので、社員の負担は増えるだけ。

特別手当てがあるわけでもない。

ただ自分の負担と残業が増えるだけである。

仕事って日々の積み重ねで、年数をこなせばある程度のトラブルにも対応できるようになる。

ようやく1人立ちかと思ったら退職…

これが何度か繰り返されると教える側も気力をなくす。

自分1人でこなせるように効率化を考えたほうが自分にとってプラスに感じてくる。

 

あと、入社10年目あたりの男性の退職も増えた。

このへんは結婚や出産を機に転職している。

給与や勤務体系が理由ではないか?と思っている。

より子育てしやすい職場に転職するのだと思う。

在籍していたら子育てに関しては…奥さんのワンオペになるでしょう。

昔より男性の子育てに対して多少は認知されるようになったけれど

男性の育休なんて、まだまだ夢物語だと思います。

 

あとは各部門で欲しいと思う人材と採用される人材が合っていないのだと思う。

だから、早期退職も多いのだと思う。

入社前と後でのギャップが大きいのだと思う。

採用担当は、良いことを言うでしょう。

例えば「在宅ワークをしてます」とか。

でも実際、在宅ワークが出来るのは月2回までである。

ましてや採用直後は出社してもらわないと仕事を教えられない。

ある程度、仕事を覚えれば在宅も出来るけれど

営業に確認したいこともあるから出社したほうが仕事はスムーズに片付く。

ペーパーレスの時代ですが…

1番ミスなくいくのは紙での確認です。

結局、アナログなんです。

ただ全部を印刷するのではなく必要なものだけ印刷するようにはしている。

 

今いる社員に対して仕事面や給与、勤務体系などの待遇について不満に思っていることや

改善して欲しいことを聞き取りして

今いる社員にとって働きやすい環境作りをすることのほうが大切だと思う。

採用ばかりに気をむけているけれど

未来の社員より今の社員に目を向けることで働きやすい環境作りが出来るのではないだろうか。

何年か前に1年かけて中堅までの社員を対象に社内改革のプロジェクトを立ち上げたけれど

それが終わって数年…

プロジェクト前後で変わったことはあったのだろうか?

正直な話、プロジェクトを立ち上げても何も変わらないとは思っていた。

話し合いのテーマが大きすぎて非現実的、机上の空論のように感じていました。

せっかく中堅クラスを集めての話し合いだったのだから

それぞれのライフワークの変化によって感じる働きやすいさとか

改善してもらいたいことを聞けば良かったんだよ。

経営陣は仕事面ばかり気にするけれど

仕事しているのはそれぞれの生活のためなのだから

中堅クラスの年代がこれから迎えるライフワークを意識して話し合えば

各年代のモデルケースができる。

在籍している社員も新卒も自分のライフワークのイメージがつかめるのではないだろうか。

雑誌に特集されるようなキラキラ社員にはなれないけれど

ほとんどの社員は普通なのだからキラキラ以外のモデルがいてもいいはず!

 

今日も中途採用か派遣かわからないけれど

採用担当の人に連れられて新しい人がやってきました。

 

人が本当に足りないのか?

「今年度は新卒と中途の採用予定が○人で、まだ予定の人数までいってないから採用活動しいる」って感じがする。

 

人が増えても空き机はあるのか?

新しくやってくる人の席を用意するのは受け入れる側なんです。

ほぼ毎年、新卒を受け入れていますが…毎年、大変なんです。

 

たとえ、人を入れても…育てる人がしっかりいないのも問題である。

その部署の風習なのか、個人の資質の問題なのか分からないけれど

明らかに社員の質は低下している。

私自身も昔のようなフレッシュさはもうない。

「今日中に回答します」とは決して言わなくなったので、怠慢といえば怠慢かもしれない。

なんかね…

自分を犠牲にしてまで働く意味や魅力が今の会社にはありません。

ここはオンとオフをしっかり区切って、自分の時間を確保したいと思うようになりました。

もちろん、最初からそうだったわけではない。

相性の悪い上司の何気ない一言など、言ったほうは忘れているだろうけれど

言われたほうは決して忘れません。

「頑張っている自分、バカみたい」と思ってしまったので…仕事にメリハリをつけるようにしました。

 

ここ1週間くらいで、社員に対して怒りを感じることがありました。

1人目は他部署の営業です。

ホームページにある問い合わせ蘭にに、とある客先から見積依頼のメールがあった。

最初にそのメールを確認したのが総務で、既存の取引先か調べずに営業部のメールを転送した。

そのメールをうけた営業部の部門長も既存の取引先か調べずに、とある営業にメールを転送した。

メールを受け取った営業も、どこかの部署で担当しているか調べもせずに見積回答を流した。

何度かやりとりをしている中で、その客先が既存の客先であることに気づいて

現担当者に事の経緯を説明してきた。

私の現担当者のアシスタントなので、CCでメールが入っていたけれど

メール本文に何の説明も書かれてないので、意味が分からない。

担当者に確認して事情を教えてもらった。

久しぶりに腹が立ちました。

この客先が今、動いていない客先だったら構わないけれど、普通に問い合わせがきている会社で

しかも、勝手に出された見積は普段と違う掛け率で出されていたのである。

問い合わせのあった客先が既存の取引先か確認するタイミングが3回もあったのにどこも調べていない。

見積もりを出した他部署の営業も上長に対して報告をしていない。

もし、この営業が上長に「営業部の部門長から新規の客先を紹介されました」と見積書を見せていれば

今回のことは防ぐことができました。

確かに、引き合いのあった内容は少額ではあったけれど…上長に報告するべきだったと思う。

なんで、他部署の後始末を押し付けられないといけないのか?

それなら…その客先を勝手に見積を出した営業に担当変更してもいいよ。

 

2人目は、領収書の作成を依頼している人にです。

ほとんどの会社が振込になったけれど、何社かは今でも集金に行っています。

なので、集金日の前日に「領収書の作成」を担当している部署にメールで依頼します。

夕方になっても領収書が届かないので、内線をかけて確認すると「担当者は休み」と言われました。

それが2回続けてあったのです。

いつ有休をとるかは個人の自由なので構わない。

だけど、業務として「領収書の依頼がある日」に休むのであれば事前に教えてもらいたいのである。

そうすれば、こちらも1日ずらして対応することができる。

もし、急遽休むことになったのであれば、その部署内でフォローをしてもらいたい。

 

こういうことだと思う。

人が入っても、あっという間に辞めていくとか

それこそ人が集まらないというのは…。

 

今いる社員がここまで無責任なことしかしていないのだから…

募集をかけても魅力を感じないのだと思う。

 

募集をかけているサイトからは社内の様子を見ることは出来ないけれど

きっとサイトからでも感じる何かがあるのだと思う。

採用した中途の人も…5年いるかいないかで退職していく。

仕事が合わなかったり、パワハラを受けたりで…。

唯一、残っている人は人間性に難ありでした。

同じ部署のアシスタントを精神的に追い詰めて休職させたのに

自分は「アシスタント不在じゃ仕事できない。この待遇に心が病んだ」と言って診断書を提出した。

今は他部署へ異動したけれど在籍しています。

…ヤバいやつしか残っていないのです。

 

そんな会社に誰が入社したいと思うのでしょうか?

人が集まらないのには理由があるはず。

その理由を見つけないと、人手不足の解消はできないはずです。

入社当初よりデジタル化しているはずなのに…社員1人あたりの負担は増えたように感じます。

仕事は経験によって効率化できるはずなのに

時代とともに事務処理の負担が増えていったために、仕事は減るどころか増えています。

実務をやらない社長や経営陣、採用担当はそれに気づいていない。

今、どうにか回っているのは下々の社員1人1人の努力と自己犠牲があるからです。

そういうことに気づかない限り、良い人材は集まらないだろうし、求める会社の成長もないはず。

 

命令するだけではなく、上層部自身が変わらないと…人を見る目は育たないはず。