『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子先生が亡くなったことは

かなり衝撃を受けました。

 

『セクシー田中さん』は原作漫画・ドラマどちらも見ていなかったけれど

芦原先生の作品で『砂時計』と『Butter&Bread』は読んだことあります。

『Butter&Bread』はまだ手元にあります。

 

原作漫画・原作小説の実写化やアニメ化はたくさんあります。

一時期、原作ありのドラマしか見てない?と思ったこともあります。

 

原作ありの作品を実写化する上で1番大切なのは

「原作へのリスペクト」である。

それは、実写化・アニメ化問わず絶対条件だと思っています。

 

原作がある場合

それを生み出した漫画家さん・小説家さんが1番愛情を持っていると思う。

そして、原作ファン。

ファンはファンで原作者とは違うけれど、作品に対して愛情がある。

 

アニメの世界はいまいちわからないけれど

実写化の場合は、脚本家や演出家も加わってくる。

1つの作品にそれぞれの「プロ」が集結することになる。

漫画をそのまま実写化してもうまくハマらない場合は理解できる。

漫画は「画」で見せるけれど

実写化で、ドラマの場合はロケ地や撮影時期、放送時期によっては

原作どおりに行うのは難しい場合もあるだろう。

舞台の場合は、舞台上という限られたスペースの中で

場面転換をしなくてはいけないという難しさがある。

なので、「すべてを原作に忠実」は難しい場合が出てくるだろうけれど

そういうときこそ「原作へのリスペクト」が必要になってくる。

「どうすれば原作の雰囲気・空気感を崩さずに映像に落とし込めるか」とか

それを考えるのは脚本家であると思う。

 

アニメで感じるのは

原作を知らないでアニメを見ていて「面白い」と感じて

原作漫画・小説を読むと、アニメはずいぶん簡潔にまとめていたと感じることがある。

 

アニメ・ドラマは放送回数や放送時期が決まっている。

ドラマは基本1クールであるし

アニメは最終回で「続編」とか「シーズン2」の発表がある場合もあれば

最初から2クール連続で放送する場合もある。

アニメは30分という限られた時間で原作の世界観を出す必要がある。

 

私の場合

ドラマ・映画を見てから原作漫画・小説を読むパターンが多い。

それは、ドラマ・映画が面白かったから原作も読んでみようと思う。

だいたいは「原作のほうが面白い」と思うけれど

時々、「これは原作を超えたのでは?」という実写化に出会うこともある。

 

1つは『デスノート』(映画)である。

映画→漫画の順番でみたけれど、これは映画のほうが好きだった。

理由としては、映画には「救い」があったからである。

最近の作品で言えば『美しい彼』と『体感予報』である。

『美しい彼』はドラマ・映画どちらも原作を大切にしながら

オリジナルのストーリーを入れている。

小説内では「名場面」や「人気のあるシーン」であっても

実写化するには難しいだろうな…と感じる場面でさえ

上手く映像で表現されていた。

『体感予報』はドラマである。

今発売されているのは1冊で、その1冊を全8回の放送ではネタが足りないのだと思う。

ドラマのオリジナルストーリーが加わっているが

それが良い感じに原作ストーリーとマッチしているのである。

 

個人的な感想はこれくらいにします。

 

あと原作が「完結している」か「続いているか」でも影響はあると思う。

完結していれば最終回はほぼ決まっている。

原作が終わっていない場合は、実写化としての最終回を作らないといけない。

それが原作のネタバレになるようなものではダメだし

原作の世界観からかけ離れているいるものでもいけない。

 

最初に書きましたが

『セクシー田中さん』の原作・ドラマどちらも見ていません。

なので、ネットニュースでしか内容を知ることができないけれど

そこから感じるのは「原作へのリスペクトは感じられない」である。

芦原先生自身が投稿したTwitterは見ていないけれど

原作者にあのような発言をさせるのは良くないことである。

誰も、芦原先生を守っていない。

ドラマ制作の関係者、局、出版社…どこかに先生の味方はいたのだろうか。

 

冬ドラマでも原作漫画・小説がある作品はいくつかある。

今回のことは起こってはいけないことが起きた最悪の結果である。

原作ありの作品の実写化は新しい作品の出会いのきっかけでもあるので

今後も続いてほしい気持ちはあるけれど

原作漫画・小説は、その世界観で楽しむのもいいのかもしれない。

 

田中さんはどういう人生を歩んでいく予定だったのか…

 

芦原妃名子先生のご冥福をお祈り申し上げます。