私は高校を卒業してから、高校時代の友達と旅行に行くことになった。

雪山で一泊の旅行。

行きの電車を待っている時、みんなで峠の釜めしを食べた。

私は食べ終わった釜を当たり前のようにカバンにしまったのだが、みんなはゴミ箱へ捨てている。

え!?捨てちゃうの?

その頃うちの親も峠の釜めしが好きで、食べ終わると、

この釜何かに使えないかな?と洗ってとっていたのだ。

だから私は、

捨てるならちょうだい!と何人かの釜飯の釜をもらい自分の分だけでなく友達の釜もカバンへ。

元々、旅行というと心配性な私は荷物が多い。

そこに釜がいくつか。

旅館につき、美味しい食事をごちそうになった。

そして風呂に入り寝た。

翌朝、駅まではバスだったのだが、私はお土産もプラスされてすごい荷物。

座っておられた年配の女性が、

あなた、荷物が重そうだから、私の足元に起きなさいと言ってくださった。

友達はみんなにやけている。

家に帰り、お土産を期待する母に、

まずUFOを一つ、二つ…と釜飯の釜を出した。

なんだこれ?と言われた。

え?釜、集めてるんじゃないの?

別に集めてないよ。こんなにたくさんどうするんだ!

そう言われてガッカリした。

即行で廃棄。

あー、私のあの苦しみはなんだったのか?

重かったよ~。

でもまー、釜ばかりあってもしょうがないよね。

ちょっとおバカだった私の思い出。