うちの娘が小学四年生の頃のはなし。

うちの母は新聞を見るのだが、いつもスポーツのところと、雑誌の見出しの部分しか読まない。

わたしが食器の後片付けをしている時に母が、

これなんて読むの?とわたしに聞いてきた。

その見出しを見ると、一日に卵を三個食べると勃つ!と書いてあった。

母は、勃つ、が読めなかったのと意味もわかっていなかった。

わたしが、卵を1日に三個食べるとね、男の人のアソコが元気になるってこと。



勃つ、って読むんだよ、と言うと母親は、へー、勃つ、って読むんだ~と納得。

ちょうどその時娘がお風呂から出てきて、私たちの話を聞いていたんだ。

なに~?なにがたつの?

母は顔色一つかえず、適当なところを指差して、

あの辺に旗が立つんだって!

と言った。

娘は、なんで?どこに立つのかちゃんと教えて!と言った。

母はどこまでも、いいの!あの辺に旗が立つの!と言いきった。

娘は、どういうこと?という顔をしていたけどあきらめた。

それから何年かたち、私は娘に、その話を覚えているか聞いた。

うん!覚えてるよ。

もう大人だしね、あの時はごまかしちゃったけど、ほんとはこういうことだったんだよ、と言うと、

な~んだそういうことか~!

と笑っていた。

それにしても、うちの母、よくとっさにあんなウソついたなと思っている。