積層セラミックコンデンサの大容量化 | 技術畑の回想録

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技術者であり、かつて天文ファンでもあり、インターネットが無い時代等、現在・過去含めて印象に残っている内容を思い出しながら様々な分野の情報発信をしていきます。

かつて、セラミックコンデンサは高周波領域で使用する場合が多く、比較的小容量でした。

 


一般的には直流電源のバイパスコンデンサ(通称:パスコン)としての利用が多く、当初は【0.01uF】が主流でしたが、途中から、【0.1uF】が長い間、主流となりました。

当時は大容量のセラミックコンデンサが無いため、0.1uFを越える場合は電解コンデンサを使用しました。

 


しかし、電解コンデンサは内部に電解液があり、長期間使用すると容量抜けが発生し、電子機器の故障につながります。

ところが、近年は積層技術が進歩し、積層セラミックコンデンサとして、大容量の製品が販売されています。

そのため、従来、電解コンデンサを使用していた回路でも、積層セラミックコンデンサが使用できるようになりました。

最近では、産業用途で電解コンデンサを使用しない基板が増加し、故障率が低くなっています。

ただし、高電圧・大容量が必要な場合は電解コンデンサを使用しますが、できるだけ長寿命品を使用するか、OSコンデンサ(導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ)を使用する事を推奨します。

積層セラミックコンデンサの有名メーカーは以下です。

・村田製作所

 →ただし、モバイル用の小型化品のみの生産に特化し、生産中止品多数有り。

・TDK
・太陽誘電
・AVX(京セラのグループ会社)