これから、ちょこちょこ日本語＆日本語感のことも書いていこうと思っています。
プロコミュニケーター・実践心理カウンセラーの長澤りえです。
こんにちは。
昨日書いたこの記事↓
の続き。
母音語族の日本語
子音語族の世界各国語
対話の目的が違うということに、お氣付きでしょうか。
潜在意識で母音骨格をつかむ日本人は、
話ているうちに、意識レベルで相手と融合してしまいます。
意味的な合意を得られなくても
一定時間話し合えば、なんとなく分かりあえた氣になる。
日本語はそういう特性の言語。
おそらく、子音語族の使い手からしたら
「曖昧で、なにを言ってるかわからない」ということになります。
相手の音声の中から、機械音に近い、威嚇効果のある子音だけを
つかみとる人たちは、
話ているうちに
相手との境界線がしっかり見えてくる。
この境界線を越えるための、権利と義務について話し合わなければ・・・
彼らの潜在意識はそんな風に感じているはず。
その境界線を越えるために
子音族の恋人たちは、「愛している」という言葉を
交換し合う必要がある。
境界線が融和してしまう母音族の恋人たちは
打ち解けた恋人を褒めることはない。
母音語の使い手たちは、
自我の内側に、恋人を招き入れてしまう。
自分の身体の一部を、あえて褒めたりしないように、
馴染んだ女を褒めない日本人の男は、
どっぷり一緒に生きている感があるからだろう。
という訳で、
母音語の使い手による対話と
子音語の使い手による対話では
潜在的な意味において、まったく異なる行為になるので、
子音語の使い手との対話には、そのことを分かったうえで臨むがよい。
前者は融和するために言葉を使う。
仲良くなる方法を探るのが、対話の目的。
心安らかな語感の言葉をどれだけたくさん交わしたかに、感性上の意味がある。
後者は境界線を決める手段として言葉を使う。
境界線のせめぎ合いが、対話の目的。
話せば話すほど意識は対峙するので、意味的な合意と、権利と義務の提示、
絶え間ない好意の表明が必要不可欠となる。
このことから、母音語族には
実は民主主義の合議制はそぐわない。
母音語人に合議制を強要すると、妄信的でヒステリックな集団になる恐れがある。
意識が融和して
話し合っている他者を自我の一部に取り込んでしまうために
「この人は自分とは違う」ということを、認められなくなる。
グループの中で、強い連帯感が形成されると
大勢に合議できない者を、激しく排除してしまうことがある。
民主主義の基本精神とはほど遠い、思想統制が勝手に作動してしまうのだ。
合議制は、
「他者と自分とは違う」と、目に見えて、そして身に染みて感じている
アメリカのような國にこそふさわしい制度。
この國では、事実上多くの組織が
合議制のようなフリをしながら
裏では根回しが先に行われて、境界線を調整し合っている。
功罪ともにある。
今はそこを論じるつもりはなく
ただ、母音語族の人々は、そんな「融和癖」があるのだということを
知っていて欲しい。
この融和癖のせいで
思いもよらぬいじわるな思想統制を強いてしまうことがある。
優しさが高じて残酷になるのである。
その昔、若かりし頃に感じていた
「こんな文化、大きらぁ～い」な、和を乱すと、つまはじかれる
というものは、この母音語族の融和癖が基だったんだ
それが、分かっただけでも、スッキリしているわたしです。
そして、その日本語の使い手である自分自身にもある融和癖。
その使い方はマスターしておきたい。
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