2010 FIFA ワールドカップが始まって

3週間が経過しました。
もう残っているはたったの4チーム、

残り試合もあと4試合…準決勝2試合と

3位決定戦、そして決勝戦です!
準々決勝を振り返りながら各チームの分析をします。



オランダ 2-1 ブラジル


序盤から攻勢をかけていたブラジルは
フェリペ メロがオランダ守備陣ひしめく中で
スルーパスをロビーニョに通して先制。

ところが、この後はオランダの素早いチェックと
組織的な守備が追加点を許しません。


そして、後半の早い時間帯にオランダが
スナイデルのクロスが直接ゴールに吸い込まれて同点。
当初はブラジルのオウンゴールでしたが、フェリペメロと
GKジュリオ セザールの交錯で生まれた失点と認定。

そのショックが癒えない状態のままコーナーキックから
またもスナイデルの頭で逆転を許します。


さらに決定的だったのは、ロッベンのチェックに

痺れを切らしたフェリペメロが踏みつけてしまい一発退場。
これが追い上げムードに水を差し、オランダは
数的優位に立ってリードを保ったまま勝負あり。





ウルグアイ 1-1 ガーナ
    (PK 4-2)


唯一残ったアフリカ勢で初の4強入りを目指すガーナと、
過去の優勝国ながら4強入りしたら実に40年ぶりという

古豪ウルグアイの対戦。


試合は前半、激しい攻防をしながら0-0で折り返すと思いきや
ムンタリのミドルシュートがゴールに吸い込まれてガーナが先制。


これで4強入りが現実味を帯びてきた矢先にファウルで

ウルグアイに与えたFKをエースFWフォルランが

直接決めて同点に。
ここから激しい攻防が繰り広げられますが

決め手を欠き延長戦に入ります。

延長でも前半は両チーム無得点のまま後半に入ると
ガーナにビッグチャンスが訪れます。

決定的な場面でゴールに入りそうになったボールを
ウルグアイFWスアレスが何と手でブロック!!!
もちろん一発退場、しかもPK献上で

絶体絶命の危機が訪れます。


しかし、ガーナのエースFWギャンが蹴ったPKは
バーをかすめてゴールの外へ……試合を決するべく

PKを失敗しそのまま延長が終了しPK戦に突入。


そうなると流れは完全にウルグアイに行ってしまい
ガーナは2本の失敗で敗退、ウルグアイが40年ぶりの4強入り。




ドイツ 4-0 アルゼンチン


準々決勝で一番、意外な結末でした。
以前から名勝負を繰り広げてきたカードであり
前回大会では乱闘騒ぎになる遺恨試合です。
そして、アルゼンチンは監督のマラドーナで戴冠して以来
ドイツ(旧西ドイツ)に勝てていない組み合わせで

雪辱含みの対戦です。


試合は開始早々動きます。
ドイツがFKのチャンスを得ると、ゴール前で
FWミュラーが頭で軽く合わせていきなり先制します。

その後は追いつくべくアルゼンチンが猛攻を仕掛けるものの
守備の堅さにも定評のあるドイツは耐えてリードを守ります。


後半はドイツの分厚い攻撃がアルゼンチンに襲い掛かります。
ポドルスキが左サイドからゴール前にクロスを入れて
待っていたクローゼが押し込んで2点目。


29分にはシュバインシュタイガーが

アルゼンチン守備陣をズタズタに引き裂き、

メッシのお株を奪うドリブルでボックスに入ると

フリードリヒにパス、あっけなく3点目を奪うと
最後は華麗なパス回しで若き司令塔・エジルが
綺麗なクロスを上げてクローゼが

この日2点目となるとどめの4点目を決めます。

この得点でクローゼは同じドイツの

偉大なストライカー、ゲルト・ミュラーに並ぶ

W杯通算14得点目のゴールをあげます。


アルゼンチンはメッシ、イグアイン、アグエロなど
攻撃にタレントが揃っていながら、

ドイツの堅守にことごとく跳ね返されて無得点。
さらに分厚いドイツの攻撃力の前に

成すすべなく完敗を喫しました。




スペイン 1-0 パラグアイ



「無敵艦隊」と呼ばれ、2008年の欧州選手権を制し
今大会の優勝候補に挙げられながら、

グループリーグで黒星を喫するなど

いまひとつ本調子ではない今大会のスペインと、
日本を決勝T1回戦でPK戦までもつれ込む大激戦を制し
大会屈指の堅守で定評のあるパラグアイとの対戦。


試合はスペインがボールをコントロールしながらも
パラグアイの守りに阻まれてなかなか得点できない状況。
前半はスコアレスのまま折り返します。


後半に両者とも立て続けに決定機が訪れます。
まず、パラグアイはカルドソがボックス内で

ピケに倒されてPK獲得。
ところが、このPKを得たカルドソが

スペインGKカシージャスに止められて失敗!


その直後、カウンターのスペインはエースFWビジャが
パラグアイDFアルカラスに倒されてPK。
一度、シャビアロンソが蹴ってゴールに入ったものの
キッカー以外のスペイン選手が蹴る前にボックスに入り
主審がやり直しの判定でノーゴール……もう一度蹴ったPKは
何とパラグアイGKビジャールに阻まれて結果として失敗!!
今までW杯を見ていて、こんな場面は初めて見ましたよ。。。


しかし、試合が後半30分を過ぎると
疲れが見えてきたパラグアイ守備陣に
スペイン攻撃陣が襲い掛かります。

攻勢を仕掛け続けたスペインは後半38分、

MFイニエスタがドリブルで持ち込んで前線に進むと

ペドロにパス、そのペドロのシュートが

ポストに跳ね返されたところを

FWビジャがシュート……右ポストに当たり
そのボールは逆の左ポストにも当たり

最後はゴールネットへ。
苦しみ続けたスペインが最後に

チャンスをものにして勝負あり。





これで、準決勝の組み合わせは


オランダウルグアイ


ドイツスペイン


の、2試合に決まりました。


……この組み合わせを見ても
ドイツ有利の予想は揺るぎませんね。。。
ドイツがイングランドから4点奪って大勝したときは
「イングランドが不調だった」という見方もありました。

但し、アルゼンチン戦はほぼ横綱相撲という

試合巧者ぶりや、ドイツが単に攻撃力だけで勝つとしたら

アルゼンチンにも2点くらい奪われているはずなのに

しっかりと完封しましたからね。


この流れを見ると、今大会ここまで上がってきたものの
攻撃が今ひとつのスペインから準決勝でどのくらい

ゴールを奪うのか想像すると青ざめてくるほど

今大会のドイツは強いです。


でも、試合はやってみないとわかりません。
結果はどうなるやら……残る4試合も楽しみです☆