“ピルルルルルル”彼の携帯が鳴った。
この世界にも携帯あるのか。
いろいろ考えることがありすぎて、
でももう奴隷状態は切れて結果的には必ずいい方向にいくと信じよう。
そう考えていると、電話を切った彼は、
「緊急でカイザが入って、呼び出されちゃったから、ナナちゃんは少しここで休んでて。
帰り点滴バック持ってくるから。電解質入れたほうがいいよ。あとフルーツなら食べれるかな。おいておくね。」
そう言いながら、彼は木の取っ手をつかみ、出て行った。
カイザ=帝王切開か…。やはり、言葉が通じる。
不妊治療専門なのに、その後のお産まで担当するのか。
日本の不妊治療と同じだと、不妊治療する人は高齢の人が多く、高齢であれば自然分娩は難しく帝王切開になることもある。
そして、赤ちゃんは未熟や疾患を抱えていることが多い。
となると、もしかしてラーラ先生のクリニックでは日本でいう、
NICU(新生児集中治療室)も備えているのかもしれない。
先生が置いていったブドウの形なのにショッキングピンクの食べ物を食べながらさらに考えた。
考えようとしたが、ブドウの形なのに、バナナの味がする。もう一つ食べるとみかんの味がした。
なのに、すべてショッキングピンク。なんかだか、凄まじいフルーツ。
ハリポタのチョコビーンズ的な感じで、味選べないやつだよこれ…と思った。
とりあえず、頭を整理しよう。
私は、男3人相手で身体を刻まれている間に意識が遠のき、異世界に転生した。
その異世界は、日本の常識が通用する。先生が薬草を石で潰していたのもあり、
不妊治療もあるからおそらく、魔法とかは存在しない世界。
言葉は通じるし、身体だけもってきただけか…?
いつか突然返されたり、このまま異国民で逮捕とかないよね?
いや、そのことは考えるのやめよう。
あ、でも昨日やっとふるさと納税頼んで、シャインマスカット来年8月に届くのに…食べたかった…。
いやいや、考えてもきりがない。
むしろマンションローンとか気にしなくていいし、
お金に追われなくていい。ラッキーだよと思うことにしよう。
とりあえず、いろいろ不安はあるけれど、自分だけの人生楽しもう。
そして、身体がひりひりする、だるいな…少し休もう。
そうして私は、少し寝ることにした。