- 熱愛/香納 諒一
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死への熱愛
破滅への渇望
謎の殺し屋を追う元刑事
深い闇に沈んだその心に救いはあるか
男たちの魂の絶望と再生を描く渾身のハードボイルド長篇
濃密なストーリー展開が心ゆさぶる傑作ハードボイルド
刑事くずれの探偵・鬼束啓一郎は、
ヤクザの次男坊・仁科英雄に依頼され、
謎の殺し屋“ミスター”を探すことになった。
息子と妻を喪った過去に苦しむ鬼束は、
英雄・大輝兄弟とミスターの正体を探るうち、
裏社会の構想に巻き込まれていく。
やがて絶体絶命の窮地に立った鬼束と英雄は……。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
いくらか4つ寄り。
鬼束と英雄・大輝兄弟は嫌いじゃない。
鬼束は、過去に家族を喪っていて、
しかもその死の原因が自分だと思っていたり、
それとは切り離せない理由で仕事も失くして、
今もその過去・死から立ち直れずにいる刑事崩れ。
英雄はヤクザの親分の次男ではあるものの
「街で有名」とまで言われるほどの馬鹿息子で
読み始めてしばらくでその馬鹿さ加減はうんざりするくらい。
その弟(三男)の大輝は兄以外の人間とのコミュニケーションに難ありで。
その3人が追いかける「ミスター」にしても
その「ミスター」に妙な執着心を見せるテツ爺にしても
今している仕事はとても全うなものじゃないし
赦されるものでもないだろうけど
それぞれやっぱり過去に大きな傷があったり。
と、一見誰も彼も、
過去や現在進行形の問題を抱えた者ばかりなんだけど
何故か嫌いになれない、憎めない感じというか。
そういう鬼束や英雄が
「再生」に向かう(向かおうとする)姿は何だかいい。
ただタイトルが何だかな……。
「熱愛」の対象について、
帯にも書かれてはいるし、中で何度か触れられてもいる。
なんだけど、それを分かった上で読んでも少々ピンとこないような気も。