『狂血』 五條瑛 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

狂血 (R/EVOLUTION (7th Mission))/五條 瑛
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不法滞在外国人を厳しく取り締まろうとする新法案は、
その裏に国家を揺るがす程の重大な秘密が隠されているようだ。
日本人とも多国籍とも違う、全く新しい血を持つ時代の申し子たちが、
古い呪縛を壊し、新しい世界を支配していくのだろうか。
“革命小説”シリーズ第7弾。
――――― 「BOOK」データベースより


個人的評価 : ★★★★☆


外国人排斥を狙う法案が具体的に。
確かに「不法」ではあるけれど、
日本で生まれて日本以外を知らない子どもまでも
一緒くたに考えるのはどうだろう、とか
元々不法入国してきた親たちにしても
「生きるため」だったりすることもあって
それを追い返すのは極端な言い方だとは思うけれど、
「飢えて死ね」と言うのと同じようなものじゃないのか、とか。


最初から散々引っ掻き回して来た内の一人があっさりと殺された。
おまけに亮司に意味ありげなものを遺して。
もう片方は相変わらず色んな人を巻き込み、操って
色んなことを起こして、色んな人を傷つけたし。
今回もやっぱりこの人のしたことはとても酷い。


ついにドゥルダも一線を越えてしまったり。
子どもの頃から
(そうせざるを得ない状況に追い込まれたと言うことなんだろうけど)
今まで色々と偽り、演じて生きてきたドゥルダだったのに。
ようやく大切に思える人に出会えたんだろうに……。


外国人やその子どもたちを保護してきた南原さんにもビックリ。
とても善良で、でも反対派とも渡り合えるだけの強かさもある人で
そんな時にでも感情的にならないだけの
冷静さや強さのある人だと思ってたんだけど。
自分だけでなく教会で保護している子どもたちまで
危険にさらすことが簡単に想像できる、
あんなことをまさか生放送で言ってしまった真意はなんだったんだろう。


サーシャや和田剛の動きもありて、
シリーズも終わりが近くなってますます先が気になる。
あと3巻か。


亮司はその存在自体が色んな人の救いや癒しになってるのかな。
大川やらリャンやら櫂やら、出てくる人だけじゃなくて
読んでるこちらも亮司が出てくるとちょっとホッとする気がする。


エナも櫂もドゥルダもみんな哀しい。