『拒絶空港』 内田幹樹 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

拒絶空港/内田 幹樹
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「もうどこにも降ろせない!俺たちを見殺しにするのか!」

「コクピット」と「地上」との攻防のなか、
絶体絶命の状況に飛び出した究極の手段とは――

ベストセラー『機長からアナウンス』の著者が放つ
誰にも描けなかった航空サスペンス
ついに登場!
――――― 帯より


離陸時に主脚タイヤがバーストしたパリ発成田のボーイング機は、
胴体着陸の可能性とともに日本へ向かっていた。
そうしたなか、パリから東京へ衝撃的な情報が入った。
「ド・ゴール空港が閉鎖された、

 機内に放射性物質が運び込まれたらしい」
もしも着陸に失敗して機が火を噴けば、
あたりに「死の灰」をまき散らすことになる。
一刻も早く降りたい「コクピット」と降ろせない「地上」、
いかにしてこの危機を逃れることができるのか――
――――― 表紙袖より


個人的評価 : ★★★☆☆


一刻も早く降りたい「コクピット」と降ろせない「地上」、という通り
描かれている状況はとんでもない。


機体にはトラブル、機内には放射性物質、どちらも詳細は不明、
燃料には限りがあるのに受け入れ空港は決まらない、
さらにはハイジャックされたとして撃墜される恐れ、などなど。


そんなとんでもない状況のわりに
ハラハラ感・緊迫感がさほど感じられないのは読み方が悪いのか?


地上の側は歪なエリート意識なんかのせいで情報が混乱したりはするし、
事態を無事に収束させるために協力すべき人たちが

そう出来ていないとは思うけど
「緊迫感」というのはどうもあまり感じられなくて。


コクピット側にしても

機長が冷静であるということは大きいのかもしれないけど、
(おまけに乗客の中にも専門知識と落ち着きを備えた人がいて)
わりと淡々と進んじゃった(読んじゃった)んだよな……。

受け入れを拒む空港に着陸するために採った方法だとか、
ものすごいことだと思うんだけど。


専門的な話も多いということもあってか、
何だか分かりにくいとうか、ピンと来ないと言うのもあるかもしれない。


最初の数ページで登場人物の2人が嫌いになった(うんざりした)、
と言うのもイマイチ話に引き込まれない一因だろうか。