2011年4月に読んだ本。 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

4月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:7913ページ

謎解きはディナーのあとで 謎解きはディナーのあとで
お嬢様も執事も随分想像と違ったな。この2人のやり取りなんかは面白かったのでいい「予想外」だけど。道尾さんの『プロムナード』で反省したばかりだけど、「ミステリとしては普通」だろうか。少し前に突然人気(話題)になった気がするんだけど何故だ?続くのかな。
読了日:04月01日 著者:東川 篤哉
再会 再会
あまりにもしんどい23年だよな……。特にあの2人にとっては。不満なりがないわけじゃないんだけど(南良さんに関してだとか、23年前の事件の真相に関してだとか、女性2人の偶然の出会いだとか)、それでも一気に読んじゃった。
読了日:04月02日 著者:横関 大
思い出をなくした男 思い出をなくした男
やっぱり浩二郎さん好きだなぁ、と思う。探偵社の他の面々も茶川さんも。最初は無性にイラつかされた真も、未だ「好き」ではないけれど少しずつ馴染んできて。今回もやっぱり探す(見つかる)のは温かい思い出ばかりじゃないんだけど、それがしんどいばかりじゃないのは探偵社の人たちのキャラクターによるんだろうな。
読了日:04月03日 著者:鏑木 蓮
黒と赤の潮流 (ハヤカワ・ミステリワールド) 黒と赤の潮流 (ハヤカワ・ミステリワールド)
「惜しい、もったいない!」というのが正直一番の感想だろうか。キャラクターの魅力にしても、ストーリーにしても。好きになれそうな、面白くなりそうな気はするんだけど、ちょっと手前で終わっちゃうというか。
読了日:04月05日 著者:福田 和代
BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア) BG、あるいは死せるカイニス (ミステリ・フロンティア)
設定は面白かった。「端正なロジックを堪能」は私には少々ピンと来なかったけど。男性化するために採った手段はとても残念で、人間としてだとか社会としてだとか色々と考える。
読了日:04月06日 著者:石持 浅海
蝶狩り 蝶狩り
どうやら他作品の続編なのか。私は上下巻ものの上巻だけ読んじゃったのかと思った。とんでもないところで終わっちゃったな。続編もあるのかな、あるなら読まなくちゃ。気になることがたくさん残ったまま終わっちゃって。色んな人と人との関係とか。
読了日:04月07日 著者:五條 瑛
ひとりぼっちのアーニャ-虐待とホームレスのはてに ひとりぼっちのアーニャ-虐待とホームレスのはてに
ずっとタイトルがピンとこなかった。自身の身体を張って護ろうとしてくれる人がいて、極たまにしか会わないけれど気にかけてくれる人がいて、何でこのタイトルなんだろう、と。でも後々納得。虐待というのが、実際に殴られたりしているその瞬間だけの問題ではないということがとてもよく分かるものだった。
読了日:04月08日 著者:アーニャ・ピーターズ
人生相談始めました 人生相談始めました
バーのマスターが客が持ち込む相談ごとを解決してめでたしめでたし、という話かと思いきや。やっぱりそうで終わらせないのが蒼井さんなのか。話にも人にも、取り立てて惹かれることも嫌悪することもなく、サラッと読んじゃった。モーさんはきっと悪い人じゃないんだろうけどな……。
読了日:04月09日 著者:蒼井 上鷹
1gの巨人 1gの巨人
入り口は面白かったんだけどな……。謎めいた「ガリバー」、彼を追っているらしい怪しげな男たち、意味ありげに出てくる猫、崩壊しかける家族・友人関係、などなど。それが後半一気に失速した感じだろうか。最後もな……。綺麗にまとめようということなんだろうけど、色々中途半端というかほったらかしというか。残念でした。
読了日:04月10日 著者:大山尚利
トリック・シアター トリック・シアター
個人的な印象としては終章はない方が良かったかな……。それがなければ満足だった、というわけでもないけど。色んな要素を詰め込みすぎたんだろうか。同時殺人とかテロとか「警察とは・国家とは」とか数年毎に同じ日に死んでいく仲間たちとか。それでも惹き込まれる位に人が魅力的かというとそういうわけでもなく。若手刑事はラストとそれまでとで随分印象が違うし、我孫子のスーパーっぷりも微妙だし……。
読了日:04月11日 著者:遠藤 武文
君の望む死に方 (ノン・ノベル) 君の望む死に方 (ノン・ノベル)
あの後結局どうなったんだろう……。あの彼女のしたこと(の多くは)間違っちゃいないんだろうと思う。殺人を防ごうとしたわけだから。ただ、どうもスッキリしないのも正直なところ。特に最後の一手。梶間には確かに動機があって、殺人を目論んではいるんだけど、それだけのエネルギーを感じないのはなんでだろう。「冷静」というのとは少し違うように思えてしまって。
読了日:04月12日 著者:石持 浅海
KUNIMORI KUNIMORI
「国家」なんて言うものだからもっと複雑でしんどい話かと思ったんだけど、わりとあっさりサラッと。描かれてる男たちの人生はとても「サラッと」で済ませられる話じゃないんだけどな。「国家か、肉親か」という二択、国が違えば、時代が違えばもっとグッとくるんだろうか。突然現れた見知らぬ少年にそこまで?と思わなくもないけれど、そうしてしまうのがあの伯母の身内だってことか。
読了日:04月13日 著者:五條 瑛
プロメテウス・トラップ (ハヤカワ・ミステリワールド) プロメテウス・トラップ (ハヤカワ・ミステリワールド)
「天才ハッカー」ということで小難しい話になるのかと思いきや、専門的な部分もそんなにしんどくなく。プロメテとパンドラという天才同士のコンビもわりと好き。ちょっと生意気な天才少年とか無愛想なんだけどたまに優しい捜査官とかみんななかなか素敵。サイバーテロの黒幕だとか最後のシーンでわかる結末なんかはそんなに驚きはしなかった。「だろうな」という感じか。プロメテの天才っぷりがイマイチ伝わらなかった。
読了日:04月14日 著者:福田 和代
首都感染 (100周年書き下ろし) 首都感染 (100周年書き下ろし)
面白かった。想像(準備)していた以上の災厄に混乱する様子だとか、危険を承知で自分の責務を全うしようとする人たちとか、「死を数として」という件とか、現実と重なる部分もあってドキッとしたり。現実がこれほど上手くいくかというとまた別の話ではあるんだろうけど、冷静さと大胆さを兼ね備えたリーダー・指導者・責任者の重要さもよくわかる。派手に恐怖やら混乱を煽る書き方じゃないのが逆に恐ろしさを感じる。
読了日:04月15日 著者:高嶋 哲夫
六月の夜と昼のあわいに 六月の夜と昼のあわいに
ダメだ……。どうもピンとこない、つかめない。中には「好き、面白い」に寄って行きそうな短編もあるんだけど、1冊最後まで読んで、どうもスッキリしないというか、楽しくなかったというか。
読了日:04月16日 著者:恩田 陸,杉本 秀太郎
光待つ場所へ 光待つ場所へ
以前に読んだ別の辻村作品の感想にも使った言葉だけど、「チクチク」する。この「チクチク」を描かせたら(少なくとも私にとっては)辻村さんが一番。自意識も嘘も葛藤も、どれもこれも少しずつ共感。スピンオフだと言うことに読み終える直前まで気づかなかった。
読了日:04月17日 著者:辻村 深月
棘の街 棘の街
また感想書くのに悩むな……。上條の組織内での立場とか、親子間のすれ違いとか、保護した少年の件とか、どれもパッとしないというか。事件の真相もまた気分の悪い話で。現実に起こりえない話じゃないと思うから余計に厭な気分になっちゃうような。その分を補ってくれるほど、キャラクターが魅力的だとも思えず。
読了日:04月19日 著者:堂場 瞬一
冥談 (幽BOOKS) 冥談 (幽BOOKS)
本の外見が中身にピッタリに思える。「ほの暝い」感じ、なんとも薄気味悪いような不気味なような感じ。でも何となく綺麗で柔らかい感じというか。1編あたりが短いこともあってサラッと読んじゃうんだけど、物足りない感じはない。程よく怖い、程よく気持ち悪い。なかなか好き。
読了日:04月20日 著者:京極夏彦
犠牲(いけにえ)にあらず 犠牲(いけにえ)にあらず
ダメだ。内容云々のずっと前の段階で。文章(とそのリズム)が徹底的に合わなかったみたい。装飾過剰に思えたり、鬱陶しかったり、まどろっこしかったり。被害者遺族、加害者の家族、マスコミ、世間、というテーマは面白そうだと思ったんだけど。
読了日:04月21日 著者:藤野 眞功
不連続の世界 不連続の世界
『月の裏側』よりも随分好きだ。確かに「怖い話」ではある。「赤い犬」だとか胃の中から出てきたものとか相当怖い。だけど、多聞という人自身や周りの人たちのキャラクターで救われる感じか。最後は少々ビックリしたな。彼のような人でもそんなことになるのか。
読了日:04月22日 著者:恩田 陸
長き雨の烙印 長き雨の烙印
二つの事件の真犯人は想像した通りだし、ある刑事はとにかく気持ち悪いし、弁護士も何だか厭な感じだし、遺族は痛々しくてしんどい。と、マイナス要素がたくさんなのに、「面白かった」と思ってしまった不思議。前半はなかなか乗れなかったけど。ネタバレにならないようにと思うと難しいけど、なんて複雑で歪な関係だろうか。20年、どんな時間だったんだろう。
読了日:04月24日 著者:堂場 瞬一
オー!ファーザー オー!ファーザー
四人の父親という設定から想像した空気(=ギスギス)と伊坂さんのイメージがなかなか合致しなかったんだけど、「ギスギス」とは程遠い四人で軽い脱力感。でも、それぞれ素敵な四人だ。由紀夫の立場にはなりたくはないけど。由紀夫も父親たちも母親も、みんな只者じゃない。やっぱり伊坂さんの描く変わり者が好きだと今回もまた思う。
読了日:04月25日 著者:伊坂 幸太郎
ぼくに死刑と言えるのか―もし裁判員に選ばれたら ぼくに死刑と言えるのか―もし裁判員に選ばれたら
「もし裁判員に選ばれたら」という気持ちで読んだ。でも、実際にその法廷や評議の場で、一人でこれを読んで考えるのと同じように出来るかと言うと自信はない。例えば中で挙げられているように、弁護側と検察側の力量・やる気、それを印象的に見せる技術によっても揺らいでしまいそう。その他、関わるたくさんの人の涙や怒りや不安に影響されない自信がない。
読了日:04月28日 著者:北尾 トロ
扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル) 扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル)
優佳、「すごい」とは何度も思うんだけど、「好きだ」とは最後まで思えないまま。殺人もその後の小細工も、そんなことのためにしてしまうのか……。
読了日:04月29日 著者:石持 浅海
オーディンの鴉 オーディンの鴉
最後の直接対決の展開は読めちゃうけど、それでも面白かった。矢島の遺書の言葉に尽きる。専門的なことがどれだけ現実的なことなのかは私には解らないけれど、ネット上に公開された悪意を瞬く間に拡散させる更なる悪意はすでに現実にもあるわけで。生活が便利になった反面、死にまで人を追い詰めるのもとても簡単になったのか……。
読了日:04月30日 著者:福田 和代

読書メーター

図書館で予約して数ヶ月待ったのがようやく読めた4月。

確かに面白くは読んだんだけど、

待ってる間にやや期待値が上がりすぎたような。

具体的にどれとは言わないけど。

言わなくても解っちゃうか……。


『首都感染』が面白かったな。

こちらも予約でしばらく待ったんだけど、

こちらは大当たり。