- もう一度会いたい (光文社文庫)/小杉 健治
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引きこもり生活を送る悟史は、ある晩、
アルツハイマー病を患う源一郎と出会う。
結婚の約束を果たせなかった女性に謝りたい。
そんあ源一郎の「最後の望み」を叶えるため、悟史は手がかりを探る。
女性の消息を辿ると、ある殺人事件とのつながりが浮かび上がる。
悟史は、源一郎が抱える慚愧の念を晴らすことができるのか!?
そして殺人事件に隠された意外な真実とは――。
――――― 裏表紙より
個人的評価 : ★★★☆☆
読むタイミングが悪かったのかもしれない。
楽しむとか感動するとか言うずっと前の段階で終わっちゃった感じ。
今の自分や家族の環境と重なる部分が多くて生々しすぎたのか。
悟史が抱える劣等感やらコンプレックスは
とてもとても共感できる(近いものを感じる)ものだし
源一郎の症状・苦悩やそれに起因する家族間の軋轢なんかも
正に今我が家で起こっていることに近くて。
これを読んでる最中の昨夜も一悶着あって、
小説と現実を混同することはないつもりではいても、
この話を「物語」として楽しめる気分ではなかったのかもしれない。
女性の行方やその後の人生、「意外な真実」なんかにしても
ほとんど引っかかることなく流れて行っちゃったな……。
返却期限が近いから、と思って
そのまま読み続けたのがいけなかったんだろうか。
ただ、あの人の存在が仄めかされたときは「お!」と思ったし
実際に登場したときには何となく嬉しかった。
特別好きだと思っているキャラクターではないけれど。