- 月光/誉田 哲也
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お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。
偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。
美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。
お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせる――。
あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。
だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密が――。
――――― 表紙袖より
夜の学園にピアノ・ソナタ第14番が流れたとき、罪は生まれた!
彼女は、いま死にました……
一気にブレイクした犯罪小説界の俊才、書下し長篇
少年「壊れちまえ、壊れちまえ、壊れちまえ。全部」
少女「誰か、あたしを、罰して」
教師「狂っていたかといえば、狂っていたのだ」
壊れた心、呻く魂、それぞれの罪と罰
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
あー……、これはダメだ……。
というのが正直なところ。
何がダメって、亡くなった姉がどうにも嫌いで。
ネタバレにならないようにと思うので
なかなか思うことを書くのも難しいんだけど、
どうにも嫌いだった。
ある人を護るために払った犠牲も
それを微塵も家族に気取らせなかった精神的な強さも
相当なものだというのは解る。
けどイマイチ好きになれない。
「妹のために」「誰かのために」の後に
それを「傲慢ですよね」って自分で言うのがどうも。
ここからがネタバレとの兼ね合いで難しいところなんだけど
最後に採った手段がまた嫌い。
そんなことしたら妹がどうするか、
優しくて妹思いの姉なら想像つかないかね。
結果、誰も幸せにならない。
妹も両親も加害者も教師も、姉を慕っていた友人後輩も
皆傷ついただけじゃないか、なんて。
話の中心にいる姉がそれだけ嫌いな上に、
誰にも救いも何も無い感じなのでもうげんなり。