- 核の柩/松浪 和夫
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- 首都高速「走る」核爆弾
走り続けるしかない――
時速60キロを切れば爆発する、
核燃料輸送車に仕掛けられたテロリストの罠。
ノンストップの死闘
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
なるほど、タイトルはそういうことか。
街(地域・国)全体なのか?とかそれとも輸送車か?とか
思いながら読んだんだけど、
それらよりもよほど「柩」だった。
最初は『24』みたいだな、なんて思いながらもグイグイ読んだ。
これを読み始める少し前に『24』を観たせいもあるんだけど。
後半も刻々と変る状況に引き込まれた。
いくらなんでも無茶すぎないか、などなどあるけど。
ただ、中盤どうも乗れなかった。
核を積んだまま60キロ以上で走らなければならないトラック、
襲撃されて何人ものSAT隊員が殉職、
民間人まで巻き込んだ大事故、などなど
とんでもなく緊迫した状況なはずなのに、
あまり緊迫感を感じないと言おうか……。
現場のヒーローとの対比でキャリアが判りやすく最低な奴だったな。
警察だけでなく人質になった方も似たような感じだったし。
安全圏から出ることなく、部下は単なる手駒、
考えることは保身とご機嫌とり……。
話を面白くするためにはそういう役割も必要なんだろうけど、
あまりにもあからさまで少々残念だった気もする。